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クルマに「お正月飾り」なぜ減少? 昔「当たり前」も最近「面倒くさい」 正月風物詩を見なくなったワケ

くるまのニュース 2023年1月1日 9時10分

お正月にはクルマに正月飾りを付ける人が多く見られましたが、最近ではあまり見られなくなりました。なぜクルマにしめ飾りを付ける人は減りつつあるのでしょうか。

■かつてはよく見かけたクルマのしめ飾り!減少した理由とは?

 日本には古くから続くお正月の風習がいくつかありますが、そのひとつがクルマに付ける「しめ飾り」です。
 
 しかし、近年はしめ飾りを取り付けたクルマを見かけることが少なくなりました。なぜ、しめ飾りを付ける人が減少傾向にあるのでしょうか。

 新年を迎えると、日本の至るところで古くから続くお正月の風習が見られます。

 たとえば、おせち料理や鏡餅などがあり、五穀豊穣や子孫繁栄などを祈ったり縁起の良いものを飾ったりします。

 以前は、クルマにしめ飾りを付ける人も頻繁に見かけましたが、近年はあまり目にする機会が少なくなっています。

 実際に、クルマのしめ飾りについてSNSでは「しめ飾りしているクルマは最近ではほとんど見ませんね」「正月が明けて、今日で7日。クルマは毎日1時間以上は乗ってますが、正月の“しめ飾り”を付けてるクルマをまだ見てない!」といったように、しめ飾りを取り付けているクルマが減少している様子が伺えます。

 また、「80年代前半ぐらいまで、お正月になるとほとんどのクルマに小さいしめ飾りが付いてた」「クルマにしめ飾りつけてたよな~当時w」と、以前はクルマにしめ飾りをつけていたというユーザーの声も見受けられます。

 しめ飾りには神様を迎える準備ができていることを示す意味合いがあり、クルマに付けて安全祈願をします。

 では実際のところ、クルマのしめ飾りを購入する人は減少傾向にあるのでしょうか。

 近年のクルマのしめ飾りの売れ行きについて、千葉県のしめ飾り製造業者の担当者は以下のように話します。

「全体的なお正月飾りの売り上げや生産数は減少しておらず、むしろ増加傾向にあります。

 しかし、クルマに取り付けるタイプのしめ飾りは、購入する人がほとんどいないのが現状です。

 クルマにしめ飾りを取り付けるとしても、車内に小さいタイプのしめ飾りを付けるといったような控えめな人がほとんどで、クルマの外に取り付けたいといった要望をいただくことはほとんどありません。

 こういった理由には、クルマに強いこだわりを持っていたり、取り付けた後の片付けに手間がかかってしまって『めんどくさい』と思う人が多かったりすることが考えられます」

※ ※ ※

 なかには、クルマに取り付けるしめ飾りがクルマのデザインに合わないと感じたり、走行中しめ飾りでクルマに傷が付くことを嫌がる人もいるようです。

■人気は車内に付けるタイプだが…付ける場所次第では違反の可能性も!

 一方で人気のしめ飾りもあるようです。

 前出の担当者によると「つるひもタイプや吸盤タイプのしめ飾りは、車内に簡単に取り付けることができるため、そういったタイプのものを購入する人はいます」と話します。

 車内に付ける小さいサイズのしめ飾りであれば、取り付けや片付けの手間を省け、走行中に落下する恐れがありません。

 しかし、車内に付けるしめ飾りには注意点があります。

吸盤で貼り付けるタイプが人気だが貼る場所次第では違反になってしまう

 道路運送車両の保安基準第29条では、フロントガラスや運転席および助手席の窓に車検シールなど許可されたもの以外を貼ることが禁止されています。

 そのため、つるひもタイプや吸盤タイプのしめ飾りは、規定のない後部座席の窓ガラスなど、運転中に邪魔にならないところに付けるようにしましょう。

※ ※ ※

 ちなみに、しめ飾りなどのお正月飾りは神社や地域でおこなわれる「とんど焼き」「左義長(さぎちょう)」「さえのかみ祭り」などと呼ばれる行事にて処分するのが一般的です。

 この行事は各地域によって呼び方が異なりますが、現在も続く日本の風習のひとつで、1月15日前後におこなわれます。

 正月飾りを目印に家にきてくださった年神様を正月飾りを燃やした煙とともに見送るという意味もあり、縁起物を燃やして五穀豊穣、商売繁盛、家内安全、無病息災を願います。

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