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ウォッシャー液が原因で先進装備が「誤作動」も!? 意外と知らない「正しい」ウォッシャー液の選び方とは

くるまのニュース 2023年1月14日 11時10分

フロントウィンドウなどに使用し汚れを除去するウォッシャー液は、クルマの視界を保つために必要不可欠なアイテムです。凍結が心配される冬場などの使い方など「意外と知られていない」ウォッシャー液に関する知識を紹介します。

■ウォッシャーに「水だけ」はNG! とくに冬季は「凍結」で役に立たない場合も

 走行中にフロントガラスが汚れてしまった際などに噴射して使うウォッシャー液ですが、冬場などは液剤に注意しないと危険な場合があります。

 また便利な撥水機能も、場合によっては衝突被害軽減ブレーキなどにも影響を及ぼす恐れもあるといいますが、ウォッシャー液にはどのような性能が求められるのでしょうか。

 走行中には、前のクルマやすれ違うクルマから跳ね上がる泥汚れを含んだ水しぶきや、鳥のふんなどでフロントガラスが汚れてしまうことが良くあります。

 とくに冬の時期は雪解け水が路上にたまっていることも多く、フロントガラスが汚れやすい時期でもあります。

 フロントガラスにつく汚れは基本的には水で落とせる汚れがほとんどですが、ウォッシャー液を使わず水だけにすると思わぬ不具合が発生することがあります。

 そこで今回はウォッシャー液選びの注意ポイントを紹介します。

 まず、ウォッシャー液は「水」だけでも良いのでしょうか。

 フロントガラスに付着した汚れをワイパーで落とす場合は、水だけの噴射でも一定の効果はありますが、ウォッシャー液の代わりに水を入れることは、非常時以外にはおススメしません。

 その理由は、水のみをウォッシャータンクに入れておくと、水が腐ってしまったり、藻などが生えてしまったりする恐れがあるからです。

 そのような状況になるとウォッシャーノズルやホースなどがつまってしまい、最悪の場合にはウォッシャー機構が故障してしまう可能性があります。

 わずかなウォッシャー液代を節約するために、故障を誘発しては元も子もないので、必ずウォッシャー液を使用することをおススメします。

 また、冬季は水のみをウォッシャータンクに入れて使用した時に、水が凍ってしまってウォッシャー機能が使えなくなる恐れがあるほか、仮に水がウォッシャーノズルから噴射できた場合でも、窓ガラスの表面で凍結してしまい、霜がフロントガラスに降りた時のように視界が不良となってしまう危険もあるのです。

 そのためとくに冬季は、最低でもウォッシャー液をウォッシャータンクに入れておく必要があるのです。

 ちなみに、ウォッシャー液は入れるだけで使えるストレートタイプのほか、水で希釈して使うタイプ、錠剤を水で溶かして使用するタイプなど使い勝手に応じたさまざまなものが用意されていますが、いずれの場合も冬季は凍結することのないよう、使用する環境に合わせた濃度や性能を持ったウォッシャー液を使用する必要があります。

 高濃度な商品などには「寒冷地向け」「冬用」などの記載があるので、使い方にあわせて選ぶとよいでしょう。

 なおウォッシャー液には、新車時に入っているような一般的な洗浄成分を含んだタイプのほか、油膜を除去する成分を含んだタイプや、撥水剤を含んだタイプ、-60℃まで対応する解氷性能を持った寒冷地用タイプなど様々な機能を強化した製品が販売されています。

 とくに機能強化タイプのウォッシャー液にかえる際は、新しいウォッシャー液の性能をしっかり発揮させるために、古いウォッシャー液を出し切ってから補充するのが理想的です。

 できればウォッシャー液を出し切ったあと一度水を入れて使用し、その水も出し切ったうえで新しいウォッシャー液を補充することで、成分が混ざらないようにするとよいでしょう。

 補充前には使用するウォッシャー液に備わる説明文などをしっかり確認したほうが良いでしょう。

※ ※ ※

 フロントウィンドウ上部に、衝突被害軽減ブレーキ用のセンサーやカメラなどが装備されているクルマのなかには、フロントガラスに撥水剤の使用を禁止している場合や、メーカー指定の撥水コーティングのみOKとしている場合もあります。

 そのようなクルマの場合は、撥水剤の入ったウォッシャー液を入れると衝突被害軽減ブレーキの誤作動の原因となる恐れがあるのでやめましょう。

 なお、純正ガラスが撥水ガラス仕様の場合もありますので、その時もメーカー指定のウォッシャー液を使用することをおススメします。

 上記に該当しない車種であっても、ウォッシャー液の購入・補充前には、取扱説明書やメンテナンスノートを参照し、クルマに適した正しいタイプのものかどうかを確認することや、ウォッシャータンクの補充口や容量などを確認することが必要です。

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