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反響凄い…「本当に公道走れる?」 ド迫力「GTマシン」お披露目! トヨタ「86」に見えない学生カスタムとは

くるまのニュース 2023年1月22日 10時10分

東京オートサロン2022でTOYOTA GAZOO Racingがお披露目した「GR GT3 Concept」ですが、東京オートサロン2023では日本自動車大学校(NATS)が本家をオマージュした「NATS GR STANCE」をお披露目しました。

■まさか本家トヨタ並のクオリティとなった学生カスタムカーとは

 2023年1月13日から15日に開催された東京オートサロン2023。さまざまなブースがあるなかで25年以上も続けて出展しているのが日本自動車大学校(NATS)です。
 
 そんなNATSは「GR STANCE」という超ド級のカスタムカーをお披露目しました。

 NATSカスタマイズ科は、1997年から東京オートサロンに出展しており、学生たちが毎年カスタムカーやレストア車両などを製作しています。

 今回は、日産「ブルーバード(411)」のレストア「NATS BlueBird Reboot」をはじめ、トヨタ「アルファード」をベースにした「NATS Alphard Super Dually」、マツダ「ロードスター(ND型)」をベースにした「NATS RX-Cabriolet」、そしてトヨタ「86」をベースに「GR GT3 Concept」をオマージュした「NATS GR STANCE」を展示しました。

 このなかでGR GT3 Conceptとは、東京オートサロン2022にTOYOTA GAZOO Racingが展示したカスタマーモータースポーツの最高峰であるGT3カテゴリー向けに開発したコンセプトカーです。

 ボディサイズは、全長4590mm×全幅2040mm×全高1140mm、ホイールベース2725mmとなり、モータースポーツの現場で得た知見、磨いてきた技術が盛り込まれたモデルとなっています。

 そんなGR GT3 Conceptを意識して制作されたのがNATS GR STANCEとなり、同校はコンセプトについて次のように説明しています。

「私たちは『まだ見ぬGTマシンを公道へ』をテーマにトヨタの初代86をベースとしてGR STANCEという車両を制作しました。

 クルマ好きの憧れであるGT-カー、長き年月をかけド派手ながらも洗練された見た目で多くの人を魅了してきたクルマが公道を走っている姿を実現したくて制作しました」

 初代86をベースに制作されていますが、ボディ延長やパイプフレーム化などにより、その見た目は本物さながらのGTカーです。

 ボディサイズはGR GT3 Conceptよりも延長され、全長約4700mmとなっているといいます。

 フロントにはトヨタ「初代ミライ」のものを流用したヘッドライト、リアにはトヨタ「ハリアー(現行)」の社外製横一文字テールランプを採用。

 さらにウインドウルーバーや大型ディフューザーからの左右4本出しマフラーが装着されることで、GTカーらしさを演出しています。

 またパワートレインは純正のFA20型エンジンにGReddy製のT518Zターボキットやマフラーを組み合わせることで200馬力から279馬力にアップさせています。

■見た目が凄いけど…実は公道走れる? 制作の苦労とは

 このようにさまざまなカスタマイズが施されたNATS GR STANCEですが製作を手掛けた学生は次のように語っています。

「GTマシンは公動走行不可能ですが、保安基準に適合させたGTマシンで公道走行したくて製作に至りました。

 東京オートサロン2022でTOYOTA GAZOO Racingに展示されたGR GT3 Conceptの公道走行可能版で、シルエットもGT3をオマージュしつつオリジナルも入れつつ製作しております。

 またロングノーズなシルエットを出すためにフロント延長、それに伴うエンジンルーム内のレイアウト変更などが大変でした。

 さらにフロントパイプフレーム化、配管、ハーネス延長などすべてが初めての作業ばかりでこれも大変でした」

エンジンルームもこだわりました! 学生が手掛けた86ベースの「NATS GR STANCE」の中身がすごかった!

 このような苦労を経て完成したNATS GR STANCEですが、完成した感想や東京オートサロン2023での反響にはどのようなものがあったのでしょうか。

「僕たちが思っているよりもすごく良く出来たと思います。苦労した部分はエンジンルームのパイプフレーム化やボディ延長など色々あります。

 なかでもこのクルマに採用しているオーバフェンダーからサイドステップにかけては1枚のアルミ板を叩いて作っています。

 これまで樹脂や鉄板の加工経験はありましたが、アルミ板は初めてでどのように叩くとどう曲がるのかがわからなかったです。

 またヘッドライトは初代ミライを採用しましたが、それに至る前にプリウスPHVのものなども考えましたが、やはり装着した際にライトからフェンダーにかけて違和感がないかや、GR GT3に見合うかなどを考慮して決めました。

 来場者からの反響は、とにかく凄い多くの反響を頂きました。とくに『これで本当に公道を走るのか』といった声が聞かれ、『みんな楽しみにしている』といっていただき、本当に嬉しかったです」

※ ※ ※

 NATSでは、東京オートサロン終了後に卒業ドライブというカタチで制作したカスタムカーの車検を取得し、実際に公道を走行するイベントが実施されます。

 こうしたことから、近いうちにこのNATS GR STANCEが走る姿を見かける機会があるかもしれません。

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