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厳しい「冬の高速道路」を400キロ! 航続条件ツラい&インフラ厳しい状況 … EVライフを日産「リーフ」で試してみた!

くるまのニュース 2023年1月23日 17時10分

一般的に電気自動車は冬の高速道路など走行条件が厳しいと航続距離が減少する傾向にあります。では、実際に日産「リーフe+」で試してみるとどのような状況なのでしょうか。

 昨今、普及しつつある電気自動車ですが、一般的に「気温の低い日」や「高速道路の巡航」では航続距離がカタログ数値より落ちる傾向にあります。
 
 そうしたなかで、冬の寒い日に高速道路を走ってみると、どのような状況となるのでしょうか。

 突然”小さいチャレンジ”がしたくなり、冬の寒い日に日帰り400km以上の行程を日産「リーフe+」で試したくなった。

 御存知の通り電気自動車は高速道路と寒い日を苦手とする。

 しかも今回のルート、最初の目的地は標高550mの富士スピードウェイ。

 これまた電池自動車が得意としない登り坂をルートに含む。ちなみにカタログ上の航続距離は458kmで、走れるのか

実際、私(国沢光宏)もリーフe+を買った直後、実際の走行で458km以上走れることを確認済み。

 ただそのときは温暖な気候であり、ルートも房総半島というアップダウンの少ない一般道。

 ちなみに信頼性の高さで知られる欧州のEVサイト「EVデータベース」を見ると、天気の良い街中は航続距離505km。

 天気の良い高速道路になると310km。寒い日の高速道路は240kmになってしまう。

 4年間リーフe+に乗っているけれど、妥当な数字です。

 長い前置きになった。東京で気温3度の寒い日、フル充電にして富士スピードウェイに向け出発。

 4.4km走った時点での航続可能距離は328km。最初から「400km以上は走れない」とクルマが教えてくれます。

 途中で最低1回は急速充電しなくちゃならない。まぁ400km以上は人間もイッキに走れないから問題無し。

 まず東名高速だ。

 効率を考えたら50km/hから60km/h巡航がベストながら、そんな速度じゃ迷惑を掛けてしまう。

 90km/hにクルコンをセットし、走行車線を走る。

 最初の急速充電は富士スピードウェイ近所の道の駅に設定。

 そこで1回軽く充電しておけば最後まで走りきれると考えた次第。99km走行して道の駅に到着したら何と「故障中のため現在使用出来ません」と。

 これが現在の充電スポットの実状。

 初代リーフ登場時に全国規模で急速充電器を設置したものの、利用者少ない割に維持コスト掛かるため、壊れたり壊れたのを理由に廃止してしまうケースが続出しているのだった。

 最初から「ワナにハマってもうた」です。

 計算狂うけれど航続可能距離は233kmもある。

 富士スピードウェイから次の目的地である千葉県いすみ市までの間で入れればOK。

 富士スピードウェイで新型プリウスの試乗を済ませ、アジフライ定食食べた際のバッテリー残量64%でした。

■大黒PAに新しい急速充電器(90kW)登場! 結局、冬場の電気自動車は使える代物なのか?

 幸い標高550mというエネルギーを持っているため、東名高速を東京方面に向かうと電費良好。

 横浜の大黒PAにある急速充電器到着時は42%も残っています。

 東京から片道120kmくらいのドライブだったら冬場でも充電しないで帰ってこられます。

 大黒PAには90kWという新しいタイプの急速充電器がたくさんあるため、よほど運が悪くない限り順番待ち無し。

 この日初めての急速充電です。トイレも行きたかったし、小腹も空いたのでちょうど良い。

 参考までに書いておくと、ホンダ「ホンダe」とアウディ「eトロンGT」、ポルシェ「タイカン」は高性能90kW器用のソフトが入っていないため、旧来の50kWを使うことになります。

 さすが90kW器は素晴らしく、30分で81%まで回復。計算上23kWh程度入った。

大黒PAにある急速充電(90kW)は素晴らしく、30分で81%まで回復(画像は開始時の様子)

 航続可能距離335kmとなり、今まで202km走っているため、データ上はトータル557kmも走れることになるのだけれど、そんな甘くない。

 富士スピードウェイから大黒までは下り坂だったので、直前の電費を反映する航続可能距離は実際より長め。平坦な高速道路だとドンドン減る。

 まぁ81%あれば厳しく考えたって200km以上走れる。1回の急速充電だけで本日の行程は走破可能だったということです。

 15時過ぎに無事千葉県いすみ市に到着し、用事を済ませ再び高速道路で100kmの距離にある練馬の自宅へ向かう。

 途中385km走った時点の航続可能距離は95km。この時点で自宅まで40kmのため、余裕を持って21時10分に帰宅出来ました。

※ ※ ※

帰宅前のリーフe+の状態

 遠からず電気自動車の普及が始まると思うけれど、リーフe+のようにカタログ上の航続距離が450km以上あれば、普通の使い方だと300kmくらいなら充電無しで走れると思っていい。

 冬場の悪条件であっても、食事のときなど途中で1回急速充電するだけで400kmは走れる。

 夏場なら500kmまで届く。皆さん考えているより電気自動車の実用性は高いと考えます。

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