いわゆる「ペーパードライバー」の人が、いつでも運転できるようになるには、どうすれば良いのでしょうか。克服までの5つのステップを解説します。
■教習所に行くか、自分で練習する
クルマの運転免許を取得したものの、その後ずっと運転する機会がなく、気付けばゴールド免許の「ペーパードライバー」になってしまった人もそれなりに多いはず。
そんな人が、ペーパードライバーを卒業していつでも運転できるようになるには、何をすれば良いのでしょうか。
ペーパードライバーから卒業するには、主に、自動車教習所などでペーパードライバー向けの講習を受けたり、自分で運転を練習したり、といった方法があります。それぞれの特徴や練習方法について、詳しく見ていきましょう。
まず、自動車教習所での受講についてです。
教習所と聞くと、免許取得前に講習や実技教習を受ける場所とイメージする人もいるのではないでしょうか。
しかし実は、教習所では免許の取得前に加え、取得後のペーパードライバー向けの講習も開いているところがあります。
基本的な運転の講習のほか、路上走行やクランク、縦列駐車といった実習も盛り込まれており、苦手分野の克服にも役立つでしょう。
また、自動車教習所に通う時間がない人でも、出張レッスンを行っているスクールがあります。どちらも講習内容や回数をある程度自由に選べるため、自分のペースでペーパードライバーを克服できるでしょう。
次に、自分で練習する場合についてです。
安全には十分に注意しなければなりませんが、講習などを受けずに自分で練習することも可能です。その場合は、一人ではなく運転に慣れている人に教えてもらいながら練習しましょう。
また、自動車学校などの講習の後に、おさらいとして練習すると効果的です。段階を分けて少しずつステップアップしましょう。
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ペーパードライバーから卒業するには運転の知識や技術はもちろん必要ですが、なかでも重要なのは「慣れ」です。
運転に再び慣れるには「運転知識を学び直す」「車内を確認する」「運転姿勢を確認する」「実際に運転する」「駐車の練習をする」の5つのステップを踏む必要があります。
それぞれを詳しく見ていきます。
■克服までの5つのステップ
最初のステップ「運転知識を学び直す」は、基本的な交通ルールや標識の意味など、運転するうえで必ず知っておかねばならない多くのことを復習するということです。
運転の経験が少なかったり期間が空いてしまったりすると、忘れてしまうことも多く、さらに法改正などにより交通ルールや標識が変わっていることもあります。運転知識を学び直すだけでも、運転に対する漠然とした不安を解消できるでしょう。
2つ目のステップ「車内を確認する」は、運転時に触るパーツや操作方法の復習です。
運転は、ハンドルやアクセル、ブレーキなど、様々な操作をしなければいけません。クルマによってそれらの位置や操作方法が違う場合があるため、実際に運転するクルマで確認してください。
停車したまま操作できるパーツに関しては、運転前に確実に操作を覚えておくことが重要です。また、運転に操作するものに関しては、事前にほかの人に運転してもらい、助手席から操作方法を確認すると良いでしょう。
3つ目のステップ「運転姿勢を確認する」は、安全運転化のための正しい運転姿勢を確認します。
運転席に座ったら、まず右足でブレーキを踏み込んだ状態で軽く足が曲がる位置に座面を調整します。さらにハンドルを握って少し肘が曲がる程度まで背もたれを起こしましょう。
運転姿勢が決まったら、ミラーの調整です。バックミラーは、後方がきちんと視認できる角度に調整します。サイドミラーは、上下比は道路が半分から3分の1程度、左右比は車体が4分の1程度映るように調整すると良いとされています。
4つ目のステップ「実際に運転する」は、運転する準備が整ったら、実際に運転の練習をしてみましょう。その際は、交通量の少ない道路や車線が広い道路、すいている時間帯など、走りやすい条件を選びましょう。
練習は一人でせず、普段から運転している人に助手席に同席してもらい、アドバイスを受けながら走ることをおすすめします。運転練習では、車幅の感覚や車間距離、ブレーキのタイミングなどを確認しましょう。
最後のステップ「駐車の練習をする」は、運転の最後に必ず行うことになる駐車についてです。
練習は自宅の駐車場が理想ですが、難しい人は公園などの広い駐車場がおすすめです。平日の昼間や屋上の駐車場などは比較的すいていることが多いので、タイミングを見計らって駐車の練習までしておきましょう。
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ペーパードライバーから卒業するには、まずは運転に対する恐怖心を取り除く必要があります。とはいえ、適度な緊張感は欠かせません。交通量が少ない道路など、自分の運転に集中できる場所で練習しましょう。