海外では中身が空っぽの初代セリカが約600万円で販売されていました。なぜなのでしょうか。
■約600万円の中身空っぽなダルマセリカとは
トヨタを代表する名車のひとつが「セリカ」ですが、海外では中身が空っぽの初代セリカが約600万円で販売されていました。なぜなのでしょうか。
1970年12月に発売された初代「セリカ」は、それまでの日本車には少なかった滑らかで優美な曲線ラインやふっくらしたボディーラインや、メッキのフロントバンパーがダルマのひげ面に見えることから「ダルマ」の愛称で親しまれた。
また、運転席に備わるタコメーターは8000回転まで刻まれ、スピードメーターには200km/hまでの目盛りがあるほか、水温系/燃料計とは別に油圧計と電圧計を備えるなど、スポーティさを醸し出しています。
パワーユニットは、全4種類でとなり1.4リッター(84馬力)/1.6リッター(シングルキャブ/100馬力)/1.6リッターOHV(ツインキャブ/105馬力)/1.6リッターDOHC(ツインキャブ/115PS)をラインナップ。
なお、DOHCエンジンを搭載するグレード以外ではエンジンやトランスミッション、内装を選べる「フルチョイスシステム」を採用していました。
その後1973年4月には「セリカ リフトバック」が登場。なだらかな傾斜のリアゲートを持つ3ドアファストバックボディのモデルです。
最初に登場したクーペが丸くすぼんだテール周りのデザインでしたが、リフトバックではエッジが効いたラインを強調したほか縦に5本レイアウトされたテールランプが特徴的でした。
なおこの縦型5本テールランプのデザインは途中で変更されており「バナナの房」を連想させたことから「バナナテール」と呼ばれています。
このような特徴を持つ初代セリカですが、2023年2月7日現在に米国コネチカット州の販売店で1976年式の個体が販売されています。
見た目は、チンスポイラーを装着するホワイトボディにゴールドホイールが印象的なリフトバックですが、中身はシートすら装着されていないドンガラな仕様です。
販売店によれば、この個体はカスタマイズ途中のため中身は空っぽだといい、現在は2/3まで完成させた状態だといいます。
現在までの主なカスタマイズは、フロント&リアバンパーと同色塗装やリアエンドカット、オールステンレス製フェンダーフレアー、オリジナルバナナテールランプ、国産旧車の定番となるRSワタナベホイールを装着。さらに内装にはロールケージが組まれています。
パワートレイン周りでは、エンジンは直列6気筒のものに換装して6速MTを搭載。そのほかに、カスタムパーツとしてインテークマニホールドやラジエター、インタークーラーチューブ、フロントエンドマウントインタークーラーを組み合わせて、最終的に完成すると450馬力-480馬力になる予定です。あとは燃料系が完成するのみです。
足回りでは、チューニングコイルオーバーや2ピースワイルドウッドブレーキなどが装着されます」
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なお、この個体は4万3000米ドル(約570万円)となっており、さまざまなカスタマイズされた状態のが安いのか高いのかはユーザーの判断次第といえそうです。