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個性派SUVやミニバンが今でも人気! 日産再建を支えた!? 2000年代に登場したヒット車3選

くるまのニュース 2023年2月11日 6時10分

振り返ってみると、1990年代の日産は勢いがあり、「シルビア」「スカイライン」「プリメーラ」など今でも人気が高い名車が多く登場しました。しかし経営危機に陥り再建がはじまった2000年代にもヒットした人気車がありました。

■経営危機に陥った日産 そんななかヒットしたモデルとは?

 バブル期の1980年代後半から1990年代前半の日産は活気と勢いがあり、当時販売されていた「シルビア」や「スカイライン」「プリメーラ」などは、今でも中古車市場で高い人気を博す名車となっています。
 
 しかし、1990年代後半に経営危機に陥った日産は1999年にフランス・ルノーと資本提携を結び、再建へと舵を切りました。合理化とグローバル化が進み苦難とも言われる2000年代でしたが、そんな時代にもスマッシュヒットとなった人気モデルがありました。
 
 2000年代に登場した、日産の人気モデルを3台紹介します。

●「エクストレイル」(初代・2000年~2007年)

 1990年代までは、クロカンの「テラノ」や「サファリ」といった本格的なモデルが人気だった日産SUV。そのタフなイメージをもっと身近に味わえるモデルとして大ヒットしたのが、「エクストレイル」です。

 2022年にはe-POWER専用車となった4代目が登場しましたが、エクストレイルといえばこの初代や2代目を思い浮かべる人も多いでしょう。

 当時のコンセプトでもあった「200万円で買える・使える4WD」を具現化。四隅が立ったスクエアな印象のエクステリアは無骨なデザインとした「タフな道具」感がウリでした。

 遊び道具の汚れを気にせずに積み込める「ウォッシャブルラゲッジボード」や撥水加工のシートはCMでもアピールされ、マリンスポーツやウィンタースポーツを楽しむ人が汚れた道具をそのまま積み込むシーンが印象的。

 2003年のマイナーチェンジでは天井やフロアも水拭きができるように防水加工され、よりハードな使い方に耐えるようになっています。

 さらにサイズは全長4445mm×全幅1765mm×全高1675mmという扱いやすいもので、電磁多板クラッチ採用のスタンバイ式4WD「オールモード4×4」を搭載。

 150馬力の2リッターNA、280馬力の2リッターターボの2種類のエンジンが用意され、優れたオフロード性能と扱いやすさを両立しながら、200万円前後の価格でヒットモデルとなりました。

 その人気ぶりもあって2007年に登場した2代目は、見た目は初代とほとんど変わらないデザインを採用したほど。それほど初代の人気が高かったということでしょう。

■プレミアム路線が人気だった高級ミニバン

●「エルグランド」(2代目・2002年~2010年)

 いまやSUVと並ぶほどの人気のボディタイプとなり、各社のラインナップでは主流になったミニバンですが、以前は2リッター前後のエンジンを搭載した5ナンバーサイズが人気でした。

 そんな1990年代の終わりに豪華な内外装を装備し、迫力のあるフロントフェイスを採用したラグジュアリーなミニバンとして人気車になったのが「エルグランド」です。

 特に2002年に登場した2代目は、押し出し感のあるフロントマスクを採用して大人気となったのを覚えている人も多いでしょう。現在ミニバン界で絶対王者と呼ばれる「アルファード」にも大きな影響を与えたと言われています。

2代目「エルグランド」

 全長4835mm×全幅1795mm×全高1910mmという立派なサイズとなった2代目エルグランドは、ライバル車がFFを採用するなかで乗用車ライクな走行性能を実現するためにFRレイアウトとなり、ドライブシャフトをボディ中央に通す関係で低床とは言えませんでしたが、そのぶん全高も高くなった印象があります。

 内装の質感の高さや充実した装備、飛行機のファーストクラスのように快適な2列目キャプテンシートなど、現在の高級ミニバンの指標を作ったといっても過言ではないでしょう。

●「キューブ」(2代目・2002年~2008年)

 コンパクトで実用性の高いハイトワゴンスタイルに、遊び心あふれるデザインを加えた「キューブ」は1998年に初代モデルが登場。

 2002年に登場した2代目はまるでオモチャのような角が取れたスクエアなエクステリアと、左右非対称のリアドアなどを採用した超個性派モデルとして大人気になりました。

 2008年に3代目へ刷新されましたが、いまでも街で見かけるほど、この2代目のデザインが好きな人も多いようです。

 全長3730mm×全幅1670mm×全高1640mmと、幅と高さがほぼ同じというまさに「キュービック」のようなデザインと丸目2灯のキュートなデザインの完成度は、いま見ても新鮮かつサイズ以上の存在感を感じさせます。

 扱いやすい1.4リッターエンジンを搭載したハイトワゴンで、立ち気味のサイドウインドウやベンチシートの採用などで、数値以上の広さを演出していました。

※ ※ ※

 最近の日産はEVやe-POWERなど電動化を推し進めており、2022年に発売した軽EVの「サクラ」が日本カー・オブ・ザ・イヤーを受賞するなど、元気な日産が戻ってきているようです。

 今後も、EV技術と自動運転技術に磨きをかけたモデルの誕生に期待したいところです。

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