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まるでトラックな「キャンピングカー」普通免許でも運転できる? トレーラータイプもイケる!? 可能な条件とは

くるまのニュース 2023年2月26日 14時10分

最近はアウトドアブームが続いており、キャンピングカーを利用する人も増加傾向にあります。ではトラックのようにサイズの大きいキャンピングカーは、普通免許でも運転することはできるのでしょうか。

■色々なサイズのキャンピングカー…普通免許で運転できるの?

 最近はアウトドアブームとなっており、クルマの中で寝泊まりをする「車中泊」をするユーザーが増加してきています。
  
 なかでも設備の整っている「キャンピングカー」は、一般的な車中泊とは異なり、キッチンスペースや家庭用エアコンが装備されているものもあるなど、寝泊まりできる快適な空間が装備されています。
 
 キャンピングカーにはトラック並みに大きいタイプなど、サイズはさまざまですが、普通免許で運転することはできるのでしょうか。

 最近はコロナ禍の影響もあり、密を避けて楽しめるアウトドアがブームとなっています。

 一般社団法人 日本RV協会が取りまとめている「キャンピングカー白書」の2022年版速報レポートでは、2021年中の国内キャンピングカー販売売上(新車および中古車)が過去最高の635.4億円に上っており、キャンピングカーで旅をする人が増加している様子がうかがえます。

 ひと口にキャンピングカーと言ってもその種類はさまざまで、主に居住空間とクルマが一体になった「自走式」と、居住空間の部分をクルマでけん引する「けん引式」の2種類に分類されます。

 自走式には、トラックのシャシ上に専用のキャビンを設置した「キャブコン」、トヨタ「ハイエース」に代表されるワンボックス型のバンなどの車内に居住空間を製造した「バンコン」などが代表格で、マイクロバスの車体をそのまま利用し、車内をキャンピング仕様に改造する「バスコン」や、軽自動車をキャンピング仕様に設計した「軽キャンパー」なども人気となっています。

 一方のけん引式には、けん引装置によってけん引されるシャシーの上にキャンピング用のキャビンを搭載した「キャンピングトレーラー」、家屋のようなトレーラーを取り付けた「トレーラーハウス」などの種類があります。

 このように、キャンピングカーにはさまざまな形状・大きさのものがありますが、普通免許で運転することはできるのでしょうか。

 クルマの運転免許は車両総重量や最大積載量、乗車定員などによって区分されており、免許によって運転できる車種が異なります。

 車両総重量は、最大乗車人数(定員)と積載できる荷物の総重量(最大積載量)を加えた数値を指します。ちなみに乗車定員は1名55kgで計算されています。

 2023年2月現在、普通免許については「車両総重量が3.5t未満、最大積載量が2.0t未満、乗車定員が10人以下のクルマを運転できる」と定められています。
 
 つまり、車両総重量や乗車定員などが適合するキャンピングカーであれば、一見トラックのように見た目が大きいものでも運転ができるということです。

 また、トレーラーをけん引するタイプのキャンピングカーであっても車両総重量が750kgを超えない比較的小さなトレーラーの場合はけん引免許が不要であり、普通免許で運転できます。

 ただしトレーラーは通常のクルマとは動きが異なり、特に車庫入れの際には独自の運転操作が求められます。不安に感じる人は、重量に関わらずけん引免許の取得をオススメします。

 さらに注意したいのは、道路交通法の改正により、普通免許を取得した時期によって運転できる車種が異なるという点です。

 2007年6月1日までに普通免許を取得した人については、普通自動車に加えて8t限定中型免許として車両総重量8t未満、最大積載量5t未満、乗車定員10人以下の「中型自動車」を運転できます。

 また2007年6月2日から2017年3月11日までに普通免許を取得した人の場合は、5t限定準中型免許として車両総重量が5t未満、最大積載量が3t未満、乗車定員が10人以下の「準中型自動車」の運転が可能です。

 しかし、2017年3月12日より普通免許と中型免許の中間にあたる「準中型免許」が新設されたことで、これ以降に免許取得した人は通常積載量2t以上のクルマの運転はできないため、注意が必要です。

 また、AT車限定免許であればAT車のキャンピングカーを選ぶ必要もあります。運転の際には、自分の免許をよく確認することが大切といえるでしょう。

※ ※ ※

 見た目が大きなキャンピングカーであっても、車両総重量や乗車定員などの条件を満たしていれば、普通免許で運転することができます。

 しかし実際にキャンピングカーを運転する場合には、普段乗っている乗用車などとはサイズ感や走行感覚が大きく異なることもあり、十分な注意が必要です。

 まず自分の免許を十分に確認した上で、キャンピングカー業者・レンタカー業者などとも相談し、試乗車やレンタカーで実際に運転してみるなどしながら選ぶと良いかもしれません。

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