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全長6m超え、トヨタ 「最大級モデル」の実車が凄い!高級SUV並の豪華内装採用「タンドラ」 どんな特徴がある?

くるまのニュース 2023年3月8日 17時10分

トヨタ「タンドラ」は、2022年に3代目にフルモデルチェンジしました。日本でも並行輸入で購入出来ますが、どんなクルマなのでしょうか。

■実は日本でも購入出来る…トヨタ新型「タンドラ」とは

 北米はトヨタにとって重要な市場のひとつですが、そのラインナップの中でも特に重要なモデルがフルサイズピックアップトラック「タンドラ」です。
 
 2022年に3代目にフルモデルチェンジし、同年の「北米トラックオブザイヤー2022」では、第二次選考の6台に選ばれましたが、タンドラとはどんなクルマなのでしょうか。

 今やトヨタの北米戦略車は多彩ですが、フルサイズピックアップトラックは重要なカテゴリーです。アメリカの自動車市場では、常にフルサイズピックアップトラックが販売台数ベスト3までを占めるほど、人気のカテゴリーなのです。

 1990年代、その市場にトヨタは「T100」というモデルで挑みましたが、ライバルメーカーのモデルよりもボディサイズが小さく、非力だったため敗退。

 ライバルに対抗すべく満を持して投入にしたのが、2000年に発売された初代タンドラです。しかし、初代も排気量が小さかったために不振で、ようやく2代目でビッグ3(GM/フォード/クライスラー)の造るモデルに対抗できる車格とスペックになりました。

 2020年代に入ると、北米向けのピックアップトラックは「ゴツ顔」となり、パワーユニットはダウンサイズターボとハイブリッドの時代に入ります。

 この流れに沿って登場したのが、3代目タンドラです。「テクニカルマッスル」をコンセプトにしたエクステリアデザインは、ライバルであるフォード「Fシリーズ」やシボレー「シルバラード」にも負けない大迫力なもの。

 搭載されるエンジンは、「i-Force」と名付けられた3.5リッターV型6気筒ツインターボと、「i-Force MAX」という名の3.5リッターV型6気筒ツインターボ+モーターの2種類です。

 組み合わされるトランスミッションは10速ATですが、シーケンシャルシフトモーモードやアップヒル/ダウンヒルシフトロジック、TOW(牽引)/HAUL(運搬)ドライビングモードを備えた先進機構です。

 パワートレーンは2WDと4WDが用意されています。4WDのトランスファー切り替えはスライド式スイッチで行い、イージードライブを可能にしました。

「TRD Pro(HVのみ)」と「TRDオフロードパッケージ」の4WD車には、トヨタ「ランドクルーザー」譲りのマルチテレインセクレクトやクロールコントロールが標準装備。またリアディファレンシャルギアを電子的にロックする機能が、悪路走破性を向上させています。

 注目すべきはサスペンション。ピックアップトラックと言えば、前後リジッドアクスル式で、特にリアは積載荷重を考えてリーフスプリングを使うのが、これまでのスタンダードでした。

 しかし、新型タンドラはフロントにダブルウィッシュボーン式、リアにはマルチリンク(車軸式)サスペンションを採用しました。

 ちなみにリアサスペンションはエアサスで、自動/手動でレベルコントロールができるだけでなく、路面状況によって減衰力を自動制御。

 前後に高級車なみのサスペンションを採用したことにより、大幅な乗り心地の改善とスタビリティの向上を実現しています。

 このような形式のサスペンションの採用を支えているのは、シャシ剛性の大幅な改善です。

 シャシ全体に高強度スチール+アルミニウムを採用し、クロースメンバーもサイズアップ。従来よりも剛性が上がったことによって、サスペンションにかかるボディや積載物の荷重を分担しています。

■内装は高級SUV並の豪華さ!? 実は日本でも変える新型タンドラとは

 外観やメカニズムの面で高級化を図っている新型タンドラですが、インテリアも例外ではありません。

 乗り込むと、まるで高級SUVと見まがうばかりの上質感が漂っています。それは最もスタンダードなグレード、SR5でも言えることです。

 ちなみにタンドラのグレード(ガソリン車の場合)は下から、SR5/SR/リミテッド/プラチナム/1794エディション/TRDプロとなります(HVの最上級グレードはキャップストーン)。

 ボディバリエーションはロングベッド(シングルキャブ)、ダブルキャブ(かつてのキングキャブ)、そしてクルーマックス(日本でのダブルキャブ)を用意。ボディサイズは全長約5.93m-約6.41m×全幅約2.03m-約2.07m×全高約1.66m-約2.45mです。

 リミテッド以上のグレードともなると、14インチのマルチインフォメーションディスプレイが装備され、機能的にも上質感が漂います。

 さらに、プラチナム以上にはレザートリムが装備され、ピックアップトラックとは思えないゴージャスな空間に仕上げられており、こうした高級志向は今の北米ピックアップトラック市場の動向を反映したものです。

 日本では、トヨタ「ハイラックス」が展開されていますが、並行輸入であれば新型タンドラを手に入れることが可能となります。

 全国で新型タンドラを並行輸入輸入している店舗はいくつか存在し、その中のひとつが「アップル岩槻インター店(埼玉県さいたま市)」です。

トヨタ新型タンドラの荷台はロングベッド(シングルキャブ)、ダブルキャブ(かつてのキングキャブ)、クルーマックス(日本でのダブルキャブ)を用意。

 今回、SR5(TRDパッケージのオプション装着車)、リミテッド、プラチナムを取材しましたが、エクステリア&インテリアの充実度、居住空間の快適さは、さすがフルサイズといったところです。

 最小回転半径は7m超えと決して小さくはありませんが、前輪の舵角が大きく取ってあること、前後を映し出すカメラの存在もあって、狭い場所での取り回しがそれほど苦ではありません。

日本に入る新型タンドラの並行輸入車は、バッテリー電圧などの安全基準の問題で、ガソリン車のみとなります。

 実走行の燃費は街乗りで7km/L前後、高速道路で9km/L強となり、駐車場所が確保できれば、日本でもさほど乗りにくいクルマではなさそうです。

 なおアップル岩槻インター店のスタッフによれば「埼玉県内というよりも、どちらかというと東京都内のユーザーが多い」といいます。

 価格は為替の変動によって変わりますが、「最近では1000万円を下ることはない(同スタッフ)」とのこと。ハイラックスと比べると超高級車になりますが、クルマ好きの心をくすぐるモデルであることには違いありません。

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