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「車検ステッカー位置変更」に相次ぐ賛否の声! 「貼る位置を変える」ことで車検切れを阻止できるのか?

くるまのニュース 2023年3月9日 11時10分

2023年7月から車検ステッカー位置の変更が決まりましたが、これにユーザーからはさまざまな賛否が寄せられています。

■車検ステッカー位置を変えることで車検切れを阻止できる?

 クルマの新規登録時や定期的におこなう車検に通った際、クルマのフロントガラスに四角いステッカーの検査標章(以下、車検ステッカー)が貼付されます。

 この貼付位置が変更されることが明らかとなり、ネットではさまざまな意見が飛び交っています。

 クルマのフロントガラスに貼り付ける車検ステッカーは、有効期間の「年号」と「月」が数字で記され、確認できるようになっています。

 現在の貼付位置は、車検業務の実施要領を定めた通達で具体的に決められており、「車室内後写鏡を有する自動車はその前方の前面ガラスの上部」、もしくは前面ガラスの上部が着色されている場合「下方にずらした位置」と提示されています。

 具体的には、ルームミラーの裏側もしくは運転者席から最も遠い前面ガラスの上部、右ハンドルであれば左端に貼り付けているケースが多いでしょう。

 そんななか、国土交通省は「前方かつ運転席から見やすい位置として、前面ガラスの運転席側上部で、車両中心から可能な限り遠い位置」に変更することを明らかにしました。

 例えば、右ハンドルであれば、運転席から見てフロントガラスの右側上部に車検ステッカーを貼り付けることとなり、2023年7月3日以降から施行予定となっています。

 今回の貼付位置変更は、無車検運行の防止対策が目的だといいますが、これについて、多くの賛否が飛び交っています。

 日常的にクルマを運転するユーザーに話を聞いてみたところ意見が分かれました。まず賛成派だというAさんは以下のように話します。

「私のクルマは現在左端にステッカーを貼っていますが、ステッカーの上部にドライブレコーダーのカメラが備わっており、また真ん中にはデジタルルームミラーが備わっていることもあり、シールを確認しづらいと思うことがあります。

『次の車検時期いつだっけ』と忘れてしまうこともあるので、運転席側の右上に貼るのは賛成です。

 実際にディーラーに勤める友人に『車検切れした人がいた』と聞いたこともあります」

 一方で、反対派のBさんは以下のように異を唱えます。

「これまで中央にあったものが運転席側に移動することで視界の妨げになると思います。

 そもそも室内側からみたステッカーの表記に見づらさを感じていたので、わざわざ貼付位置をずらしてもなかなか気づかないのではないでしょうか。

 なので貼付位置を変更することはあまり意味がないものだと思います」

 このほかSNSでは、「ステッカーを見て車検の時期を確認している人がどれだけいるのかなあ」「ほとんどの人車検忘れないと思うけど…」「この小手先の対策でどうになるかなるものなの?」など、さまざまな声が寄せられています。

なお、国土交通省では今回貼付位置を変更しても、運転者の視界の確保に大きな支障が生じることはなく、仮に運転者の視野を妨げる場合には例外として「運転者の視野を妨げない、前方かつ運転者席から見やすい位置でも貼付が可能」と回答しています。

※ ※ ※

 車検ステッカーは次の車検時期を把握できるものの、一方で上記の意見にもあるようにステッカーを貼っていても忘れてしまうという人もいるでしょう。

 実際に千葉県浦安市で、市が管理している公用車1台について、車検が切れて運行をしていたことが判明したと2023年3月3日に明らかにしています。

 有効期限は2022年11月10日、有効期限後の車両使用状況は走行回数11回、走行距離94kmだったといいます。

 複数人が利用する公用車であっても、うっかり車検切れを起こしてしまうケースもあるということが分かるでしょう。

 今後車検ステッカーの貼付位置の変更は2023年7月予定としていますが、車検切れをどれほど未然に防ぐことができるのか注視されます。

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