Infoseek 楽天

普通免許で乗れる! いすゞ新型「キャンピングカー」登場なるか 1.9Lディーゼル「エルフmio」に業界の注目集まるワケ

くるまのニュース 2023年4月1日 16時10分

2023年3月7日にいすゞはISUZU World Premiere 2023を開催しました。そのなかで普通免許で乗れる新型「エルフmio」がお披露目されましたが、キャンピングカー業界から大きな注目を集めています。

■キャピングカー業界に激震?! いすゞから普通免許で運転できる新シャシ登場!

 2006年から17年間にわたって販売されてきた6代目いすゞ「エルフ」が、7代目にフルモデルチェンジすることが2023年3月7日に発表されました。
 
 その発表のなかで、ある業界からは新たなモデルとなる「エルフmio(ミオ)」に注目が集まりました。

 新型エルフは新プラットフォームを採用し、9速DCTの採用、先進的な安全装備の採用、EVの設定など、トピックには事欠かないモデルです。

 そんななかエルフmioに注目しているのがキャンピングカー業界です。

 車両総重量3.5t超えの2t積みクラスであるエルフに対して、エルフmioは1t積み。2007年6月2日以降に免許を取得した場合でも、普通免許で運転することができる小型トラックなのです。

 キャンピングカー市場では、トヨタ「ダイナ」のキャンピングカー専用シャシ版である「カムロード」をキャブコンバージョン(キャブコン)モデルに使用することが一般的となっています。

 カムロードは1997年に登場したモデルで、2001年にフルモデルチェンジ。

 以来、大きな変更もなく使われてきましたが、2021年にはビッグマイナーチェンジを行い、リアダブルタイヤ化などを筆頭に、安全装備の充実を図っています。

 またオルターネーターの容量を向上させて、車中泊に欠かせないサブバッテリーへの充電能力を強化しました。

 搭載されるエンジンは、2.8リッターディーゼルターボと2リッターガソリンの2種類。車重のあるキャブコンでも、高速道路の坂道をストレスなく走ることができます。

 このカムロードに対して、いすゞも「Be-cam」というエルフをベースにしたキャンピングカー専用シャシを販売しています。

 パワーユニットは3リッターディーゼルターボエンジンを搭載。6速のスムーサーEX(MT の変速を自動化したシステム)を採用し、イージードライブと低燃費を図っています。

 カムロードの対抗馬とも言えますが、販売チャネルが影響してか、なかなかキャンピングカー業界に広まっていないというのが実情です。

 それだけに、エルフmioは強力な武器を持ったトラックと言えます。

 まず、搭載されているエンジンは輸出専用ピックアップトラック「D-MAX」と同じ1.9リッターディーゼルターボ(スペック未発表)で、これに9速DCT(デュアルクラッチトランスミッション)が組み合わされます。

 いすゞによれば、スムーサーEXを上回るスムーズな変速フィーリングが特徴。さらに、国内小型トラックでは初採用の安全装備を多数備えているといいます。

■今後、エルフmioのキャンピングカー仕様は登場するのか?

 エルフmioは荷台の付いた小型トラックですが、エルフとBe-camの関係同様に、もしかするとこれをベースにしたキャンピングカー専用シャシが今後登場する可能性も考えられます。

 今後の展開について、いすゞの広報部は「今は詳しいことはお答えできませんが、将来的にはBe-camのようなキャンピングカー専用シャシが出る可能性は十分にあります」という期待大の答えでした。

 もしエルフmioと同等のシャシが登場すれば、キャンピングカー業界に大きな影響を与えることが考えられます。

 関東にあるキャンピングカービルダーのスタッフは次のように語ります。

「もし、エルフmioベースのシャーシが出れば、現在のカムロードベースのモデルと、タウンエースやNV200ベースのモデルの間を補完するキャブコンが造れるようになります。

 カムロードベース車の場合、やはり新普通免許では乗れないのが残念なところ。

 準中型免許を持っていないと運転できません。

 タウンエースベースはパワーユニットが物足りないので、もし1.9リッターディーゼルで1t積みシャシとなれば、興味を示すユーザーは多いと思います」

普通免許で乗れる! 新たないすゞ「エルフmio」に注目!

 一方でこんな心配もあると、そのスタッフは言います。

「Be-camも、1度は使おうと思ったビルダーは結構いると思います。

 しかし、業販の条件やアフターサービスの点などでトヨタと大きく異なるため、結局採用するところは少ないのだと思います」

※ ※ ※

 いすゞが乗用車市場から撤退してから久しく、一般ユーザーには販売後の対応面で多少の不安を抱く人もいるようです。

 エルフmioベースのキャピングカー専用シャシが実現すれば、ユーザーにとって大きな魅力を持っているので、メーカーとして新たなサービス体制を築いてほしいところです。

この記事の関連ニュース