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格安で長距離移動できる「夜行バス」やってはいけないNG行為がある! 守るべき車内のマナーとは?

くるまのニュース 2023年5月2日 18時10分

電車や飛行機と比べて、安価で長距離移動できる便利な乗り物が「夜行バス」は、大勢の人との相乗りのため、独自の車内マナーやルールがあります。どのようなことに注意するべきなのでしょうか。

■安さが魅力の夜行バスには公共交通機関ならではのマナーがある

 国内を長距離移動する場合、電車や飛行機、自家用車を自分で運転するなど複数の方法がありますが、安価で移動できるため人気が高いのが「長距離バス(夜行バス)」です。
 
 ただし、バスの狭い空間で長い時間をほかの乗客と一緒に過ごすため、独自のマナーやルール、注意点があるといいます。

 普段よく使っている「夜行バス」という用語は法律上にはなく、本来は「長距離バス」が正解です。ただし「夜に出発して夜中に走行、朝方に目的地に到着」することから一般的に夜行バスと呼ばれています。

 似たようなもので「深夜バス」がありますが、こちらは深夜時間帯(23時から翌3時頃まで)に運行される路線バスのこと。また路線バスと同じ車両を使用するため、吊り革が付いており、シートはリクライニングしません。

 一方で夜行バスは長距離移動(長時間乗車)が基本なので、シートはリクライニング機構付き。さらに車両によっては3列独立シート仕様や、カプセルスタイルでコンセントやTVモニター付きだったり、無線LANなども利用できるものがあります。

 行き先にもよりますが、夜行バス最大の魅力はコストパフォーマンスの良さです。

 たとえば東京~大阪間の往復を新幹線で行くと往復3万円前後、航空機(LCC)なら約1万円ですが空港までの交通費は別途必要です。

 一方で、一般的なリクライニングシートの夜行バスなら往復8000円程度。しかも出発は、都内だったら新宿駅や東京駅など主要ターミナル駅周辺なので、交通費も安く済みアクセスも良好です。

 そんな夜行バスは新幹線や航空機などと同じく公共交通機関ですから、「同乗するほかの乗客に迷惑をかけない」というのが大前提。これを守らないと、乗客や運行スタッフから注意を受けたり、最悪の場合は乗車拒否されることもあります。

■飲食や電子機器の利用は最低限とするのがマナー

 実際にどんなマナーやルールがあるのでしょうか。都内在住のライターK氏は取材へ行くのに夜行バスを月に数回は利用するといいます。そんなK氏に夜行バスのマナーや暗黙のルールを教えてもらいました。

●飲食のマナー(飲食するタイミングや飲食可能なもの)

 車内での飲食は可能ですが、基本的に走行中の車内は消灯し、ほぼ真っ暗にされます。最近はカーテンやパーテーションなどで座席を区切る車両も増えましたが、リクライニングのみの観光バスを利用するケースも多く、つまり音や光、匂いなどは周囲に拡散してしまいます。

夜行バスの車内

 とくに食べ物の匂いには注意です。食事は匂いの強いもの(カレーなど)を避け、車内だとしても出発前に手早く済ませるのがマナー。また咀嚼のたびに音が出るスナック菓子なども控えたほうが良いでしょう。

 車内では飲酒が禁止されていることもあり、またアルコールが入るとバス酔いしやすくなるので注意が必要です。

●スマホや音楽プレーヤーの取り扱い

 バス車内では、ほかの交通機関以上に走行中の会話はNGです。一時はスマホの操作すらNGの雰囲気でしたが、最近では操作しているだけでは文句は言われないようです。

 ただしゲームなどでカチャカチャ操作しているのを気にする乗客もいるので、音を立てないように配慮しましょう。

 同様にスマホや音楽プレーヤーで音楽を聴くのは問題ないのですが、音漏れに注意が必要です。

●シート(リクライニングの使い方)や荷物について

 基本的に走行中は乗客のほとんどが就寝するのですが、リクライニングで背もたれを倒す場合は、黙って倒すより後部座席の人にひと言断ってからのほうが良いでしょう。

 休憩でバスを一時的に降りる場合は、シートポジションを元に戻して後部座席の人に配慮するのも、さりげないマナーです。

 また、車内に持ち込める荷物は、通路にはみ出ないで足元に収納できるサイズか、棚網におけるサイズ程度だと認識しておきましょう。大きい荷物はトランクに預けることになります

●乗車中のマナーについて(時間厳守・喫煙マナーなど)

 夜行バスは時間に厳しいです。休憩で立ち寄ったサービスエリアで長居して、戻りが遅くなると置いてかれてしまうこともあります。団体行動なので、必ず出発の時間厳守で行動する必要があります。

 また車内は当然ながら禁煙です。サービスエリアでは喫煙できますが、喫煙所はたいてい端っこにあるので、休憩時間は喫煙所に猛ダッシュすることになります。出発に遅れないように、限られた時間で喫煙を済ますよう心がけましょう。

 忘れてはいけないのが、走行中の会話も原則禁止だということです。とにかく夜行バスの走行中は声も音も匂いも出さない、要は寝て過ごすのが一番ということです。

※ ※ ※

 夜行バスは暗闇でじっとしているのが辛いという人もいますが、それでも深夜帯に移動でき、自分で運転しなくても目的地に運んでくれるので、精神的な面での緊張や負担は少ないといえるでしょう。

 あくまで公共の交通機関であることを忘れずにマナーとルールを守って夜行バスを利用しましょう。

【2023年5月3日12時 記事を一部修正しました】

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