ゴールデンウイーク頃になると気温も高くなり、なかにはドライブ時にクルマの冷房を入れる人もいるかもしれませんが、燃費の節約にはちょっとした方法があるようです。
■ちょっと暑いときに「冷房」入れずに過ごせる方法ある?
例年、ゴールデンウイーク頃になると気温も高くなり、25度を超える夏日になることも珍しくありません。
そんななか、クルマで出かけるときに冷房を入れる人もいるかもしれませんが、心配なのはエアコンの使用に伴う燃費の悪化です。しかし、エアコンの設定によっては燃費の節約になることもあります。
一般社団法人日本自動車工業会(JAMA)の調査によると、クルマに使用されている様々な電装品の中でもエアコンは特に燃費に対する影響が大きいとしています。
消費電力の割合では、カーナビやオーディオ、ワイパーが全体の約3%、ヘッドライトなどのライト類が約7%なのに対し、エアコンは約10%もの割合を占めているようです。
クルマのエアコンには暖房と冷房の2つがあります。
暖房はおもにエンジンから発せられる熱を利用しており、その暖気をファンで循環させることで作用しています。このような仕組みのため、基本的には燃費に影響はないと言われています(エンジンを搭載しないEVを除く)。
なお、温度調整を「MAX」など最大まで効かせるとエンジンからの暖気を最大限取り入れることができますが、反対にエンジンの熱を奪うことになるのでエンジン冷却水の温度は低下します。
一方で、冷房は家庭用エアコンと同じく冷媒ガスを冷却させて熱交換する仕組みであり、その冷媒ガスをコンプレッサーによる強い力で圧縮することが必要になります。
家庭用エアコンの場合、コンプレッサーは電力によって動かしますが、クルマのコンプレッサーはバッテリーや発電機の電力では賄いきれないため、エンジンの動力を借りなければなりません。
この時にコンプレッサーの負荷によってエンジン出力が奪われないよう、コンピュータ制御によってエンジン回転数を上げるなどの制御が行われるため、結果として燃費に影響を及ぼすのです。
しかし、コンプレッサーをオフにして送風状態にする方法があります。
クルマのエアコンパネルを見ると「A/C」や雪の結晶マークなどが表示されたボタンが設置されています。このボタンを押すことでコンプレッサーのオンオフを切り替えることが可能です。
この時、温度設定を上げると暖房機能が働いてしまうため、エンジンの暖気を取り込まないよう最低温度に設定すると、送風のみとなります。
冷房を入れるほど暑くないものの、送風機能だけ使いたい場合などには、必要に応じてコンプレッサーを切ることで、燃費の向上が期待できます。
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なお、冷房機能には「除湿」という役割を担っているため、雨天など湿度が高い状態でコンプレッサーをオフにしているとガラスが曇ることがあります。
良好な視界を確保するために、雨天時は燃費に関係なく適切なエアコン設定にすることも必要です。