カーナビを使っていると地図上の現在地(自車位置)がズレていることがあります。なぜカーナビの現在地はずれてしまうのでしょうか。
■なぜカーナビの「現在地」はズレるのか?
クルマを運転しているとカーナビが示す現在地(自車位置)がズレていることがあります。
なぜカーナビの現在地はずれてしまうのでしょうか。
カーナビの現在地(自車位置)が、道路から外れた場所に表示されたことはあります。
例えば、幹線道路を直進しているのに、道路のないところを走っていることになっているなどです。
ナビゲーション中に自車位置がずれると、音声案内が検討違いになることもあります。
結論から言えば、自車位置がずれてしまうのは、「GPS衛星からの信号が正確に受信できていないから」です。
そもそもカーナビは、GPS衛星から発信される電波を受信器でキャッチして、自車の位置情報を入手しています。
ここに、ジャイロセンサーによる向き、走行スピードなどの諸情報を組み合わせ、自車がどこにあるのかを正確に特定します。
そのため、大元である「GPS衛星信号」がうまく受信できていないと、自車位置が正しく特定できず、地図上の表示もずれてしまうのです。
信号が正確に受信できない理由としては、「電波が車に届く前に遮られている」、「電波が受信機(GPSアンテナ)の手前で遮られている」の2つ主にが考えられます。
GPSの信号は基本的に屋外であれば問題なく届きます。
しかし、トンネル内や高速道路の高架下、立体駐車場といった、「上に遮るものがある」という環境では、信号が正しく受信できにくくなります。
また、高いビルに周囲が囲まれている状況でも、反射が原因でGPS信号が受信できないケースがあります。
さらにGPS信号は問題なくクルマまで到達しているものの、そこから受信機まで届いていない可能性があります。
例えば、クルマのAピラーなど金属に信号がちょうどさえぎられる状況になっているといったケースです。
他にも、受信機がダッシュボード内などに設置している場合も、信号が上手く受信できなくなります。
■自車位置のずれを修正するには?
もし自車位置がずれてしまった場合は、まずカーナビの「接続状態」を確認する画面で、GPSアンテナを確認しましょう。
カーナビの種類やメーカーなどによって表示は異なりますが、GPSのアンテナ本数が少ないのなら、受信感度が悪いことを示しています。
周囲に遮るものがない場所まで走行し、アンテナの受信感度を再度確認しましょう。
GPSの接続状態や受信感度に問題がなければ、しばらく走行すれば正しい位置に修正されます。
もし、元の位置に戻らない場合は、カーナビの「自車位置修正」(ナビによって異なります)を選択し、自車位置のカーソルを正しい場所まで動かすことで修正可能です。
このとき、自車位置が再度ずれてしまわないよう、また安全のために必ず停車した状態でナビを操作しましょう。
自車位置を修正しても再びずれてしまう場合は、センサーのリセットを行います。
カーナビのセンサーは、走行データを基に位置情報を正確に計算するための学習を行っています。
間違った形で学習していれば、何度修正しても同じようにずれてしまうため、学習状況をリセットすることで、ずれが直る可能性があります。
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走行中にいきなり自車位置がずれると驚くかもしれませんが、ほとんどのケースではGPS信号がうまく受信できていないことが原因です。
落ち着いて遮蔽物がないところまで走行し、自動で修正されるのを待つか、コンビニなどに停車して、自車位置を修正しましょう。