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ついに日産「R34」解禁!? 中古車相場の高騰化なるか 「25年ルール」で注目される「スカイライン」とは

くるまのニュース 2023年5月9日 17時10分

2023年5月でアメリカの通称「25年ルール」が解禁となった日産「スカイライン(ER34)」ですが、どのような状況なのでしょうか。

■国産スポーツカー高騰の背景に「25年ルール」、2023年5月には「ER34」が解禁に!

 近年の国産スポーツカーは中古車価格が高騰傾向にあります。
 
 その中でも日産「スカイライン(以下ER34)」の動向に注目が集まっていますが、なぜなのでしょうか。

 国産スポーツカーの中古車相場が高騰する背景には、アメリカにおける通称「25年ルール」の存在があります。
 
 2023年5月には、ER34が解禁を迎え、その動向に注目が集まっています。

 右側通行を採用しているアメリカでは、街を走るクルマの多くが左ハンドルであり右ハンドルのクルマを見ることはまずありません。

「連邦自動車安全基準(FMVSS)」などを満たすことで、アメリカでも右ハンドルのクルマで公道を走行することが可能となりますが、認証を得るためには多くの手間とコストを要するため、実際にはほとんど行なわれていません。

 一方、製造から25年が経過したクルマについては、FMVSSによる規制の対象とはなりません。

 つまり、日本国内向けに販売されていた右ハンドル車であっても、比較的容易にアメリカの公道を走行することができるようになります。

 こうしたルールは「25年ルール」と呼ばれ、日米の愛好家たちの間で近年注目されています。
 
 いまからおよそ25年前にあたる1990年代には、日本国内でのみ販売される魅力的な国産スポーツカーが多く存在していました。

 映画「ワイルド・スピード」シリーズの影響などもあり、アメリカの愛好家たちからの人気も高まっていた当時の国産スポーツカーですが、アメリカではFMVSSによる規制のために公道を走行することが困難でした。

 しかし、「25年ルール」を経たものであれば、アメリカでも容易に公道走行することができるようになります。

 その結果、製造から25年を経過した国産スポーツカーの需要が高騰するという事態が発生しています。

 その代表格として知られているのが、日産「スカイライン GT-R(BNR32)」(以下R32)です。

 1989年に発売されたR32は、そのほとんどが日本国内で販売されており、日本と同じ左側通行を採用しているオーストラリアでごく少数が販売された以外は、海外での正規販売は行なわれていません。

 一方、アメリカでもその人気は高く、製造から25年が経過した2014年以降には多くの個体がアメリカへとわたりました。

 それにより、国内における中古車相場も大きく高騰し、状態の良いものであれば新車価格を大きく超えることも珍しくなくなりました。

 近年、1990年代の国産スポーツカーの相場上昇がしばしば話題となっていますが、その背景には「25年ルール」によるアメリカでの需要増が大きく関連していると言えるのです。

■ついに解禁された…スカイライン(ER34)とは

 そして2023年5月、ER34が製造から25年を迎えました。

 先代に比べてホイールベースを55mm短縮するなど、よりスポーティな印象を強めたER34は、セダンとクーペを用意。

それぞれに排気量の異なるターボ仕様とNA仕様が設定されるなど、幅広い選択肢が魅力のモデルです。

 アメリカのSNSでは、ER34の「25年ルール」の解禁を祝う投稿が多く見られます。

 それにともない、すでに多くの個体がアメリカへとわたっているようです。

続々と海外に輸出されるか? 日産「スカイライン(ER34)」の25年ルール解禁! (画像:Collectingcars.com)

 日本の大手中古車情報サイトを見ると、ER34の中古車価格は、4ドア仕様で200万円から400万円程度、2ドア仕様では400万円から600万円程度となっています。

 ER34は6万台以上生産されたということもあり、入手困難という状況にまではなっていませんが、同年代のスポーツセダンと比べるとやはり相場は高い傾向があるようです。

※ ※ ※

 このほか、2023年には日産「ステージア オーテック260RS」、ホンダ「プレリュードSiR Sスペック」などが製造から25年を迎えます。

さらに、2024年1月には「スカイラインGT-R(BNR34)」がいよいよ「25年ルール」が解禁となります。

 いずれも、アメリカ国内では販売されていないモデルであるだけに、その動向に注目です。

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