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ハンドル持ち方「10時10分」は古い? 「ぐるぐる回さない」斬新デザイン登場! 持ち方が変わる可能性は?

くるまのニュース 2023年6月16日 14時10分

昔から円形ステアリング(ハンドル)を「10時10分」の位置で持つように、と教習所では指導されてきました。最近では円形ではないデザインも登場していますが、持ち方は変わらないのでしょうか。

■ぐるぐる回さないステアリング(ハンドル)ってなに?

 クルマを運転するときはステアリング(ハンドル)を「10時10分」の位置で持つように、と教習所では指導されてきました。
 
 ところが、現在では円形ではないステアリングも登場していますが、その場合でもステアリングの握り方は変わらないのでしょうか。

 クルマの免許を取得する際に、実技で初めに習うのはステアリングの持ち方です。

 しかし、近年ではクルマに搭載されるステアリングの形状そのものが大幅に変わろうとしています。

 このような流れは、操作にどのような影響を与えるのでしょうか。

 2022年4月、レクサスが初のBEV専用車となる新型「RZ」を世界に公開しました。

 新型RZは、レクサス初のBEV専用モデルとして登場。

 新型RZには、ドライバーの意図に忠実な車両コントロールを可能にしたステアリング制御と「ステアバイワイヤシステム」が採用されています。

 ステアバイワイヤは、ステアリング(ステア)とタイヤを機械的につながずに、電気信号でタイヤを制御するシステムのことです。

 そのため従来のようにステアリングとタイヤが機械的に繋がらないため、路面からの嫌な振動などは皆無となります。

 これにより、従来の円形ステアリングでは1回転回さなければ曲がれないコーナーでも、ステアリングを少し傾けるだけでクリア出来ます。

 単に先進性を表現している訳ではなく、操作量が少なくなることで、疲労軽減にも繋がるといいます。

 サーキットでの試乗でも、まるでゴーカートを運転しているようなクイックな操作性となり、ステアリング操作の遅れを気にせずに走ることが可能です。

慣れるまでの時間は多少必要だが…全部回さなくても良いんです! 革新的な「ステアバイワイヤシステム」が凄い!

 またステアリングのデザイン性にも大きな影響を与えており、電気信号での操作が可能となるために、従来のような円形である必要はありません。

 これにより新型RZでは、従来の円形ステアリング仕様に加えて、飛行機の操縦桿に見られるようなバタフライ型のステアリング仕様が今後投入されます。

 実際に新型RXのフライ型ステアリングは、手首の操作だけで急カーブを曲がることができ、Uターンや車庫入れ、交差点を通過するときには手を替えることなく操作できます。

■ステアリングは形状が変わっても「10時10分」が理想的? その理由とは

 ステアバイワイヤの登場で、今後は従来のステアリング操作から大きく常識が変わるかもしれません。

 そこで、ステアリングの持ち方も変わるのでしょうか。一般的に教習所ではステアリングを時計に見立てて、「10時10分のところに両手を置く」と指導されていました。実際に関東地方の教習所担当者は次のように話します。

「教習の要項も日々変わっていきます。

 両手でステアリングを握ることが原則で、運転者の持ちやすい位置でステアリングを握るように指導しています。

 しかし、上下に持ったり、ステアリングの下部を握ったりしてははいけません。

 以前は、時計に見立てて指導することもありましたが、現在ではステアリングの形が全て円形ではないため、あまり時計での表現はしません」

 また、新しい形状のステアリングの握り方について前出の担当者は「ステアバイワイヤなどの形状が違うステアリングであっても、基本的には中央からやや上で左右に両手でステアリングを握り、運転しやすいい位置で握るようにしましょう」と話します。

教習所などで教わる握り方。ステアリングの形状が変わっても握る部分は「10時10分」が理想的

 中央からやや上の位置でステアリングを持っていれば、ステアリングを左右にきるときには、上から引く力でステアリングを曲げることができます。また、上から下へと手を動かすことで、シフトチェンジやウィンカー操作もしやすくなります。

 ただし、ステアリングの真上を持ってしまうと、両手がくっついてしまい次の動作がうまくできなくなることがあるため、中央からやや上の位置でステアリングを持つことが推奨されています。

 これはステアバイワイヤであっても基本的な握り方は変わらないようです。

 実際に新型RZでは、10時10分に近しい位置に握る部分が存在する他、ステアリングの上部だけや下部だけを持つような操作は出来ないため、自然と10時10分が基本となります。

※ ※ ※

 ステアリングの形状が変化しても、人が操作する以上は正しい操作が求められます。

 今回のステアバイワイヤは見た目や技術としてインパクトがありますが、安全面という点では革新的なものと言えそうです。

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