レザーシートと言えば「憧れる装備」の定番です。しかし、夏場の場合では蒸れることもあります。では対処方法はあるのでしょうか。
■高級感あるレザーシートだが…夏場は色々と要注意!
真夏においては、ファブリックシートと比べてもレザーシートは表皮部分の温度が上がりやすく、炎天下に駐車していた場合はまともに座ることができないほどの高温になることもあります。
また高温にならないまでも蒸れてしまうことがありますが、対処方法はあるのでしょうか。
クルマのシートには、大きくファブリックとレザーに分ける他、レザーには合皮と本革と種類が存在し、独特の肌ざわりと高級感を演出する本革シートに憧れるユーザーも少なくありません。
そんなレザーシートですが、通気性や吸水性は良くないので、乗車中に汗をかいてしまうと接地面が蒸れてしまいます。
レザーシートの蒸れを和らげて、少しでも快適に利用する方法はないのでしょうか。
レザーシートの蒸れ対策には、車内温度やシート表面温度を下げるカー用品が効果的です。
快適性を底上げするだけでなく、シート自体の寿命を伸ばすことも期待できます。
もっとも手軽に導入でき効果を期待できるのが、シートカバーの着用です。
シートの擦れ防止と蒸れ対策の効果を同時に実感でき、汚れたらカバーだけ洗えるので夏場だけでもメンテナンスの一環としてシートカバーを着用するのが望ましいでしょう。
シートカバー自体も、背面から座面を覆うメッシュ素材やい草素材以外にも、背面まですべて覆うようなフェイクレザーシートカバーまで多様なラインナップです。
ほかにも、メッシュ加工されたシートカバーの中にファンを設置することで、ベンチレーション効果によって蒸れを防止するようなハイテクシートカバーも存在します。
夏場でもレザーシートの質感や肌ざわりを堪能したい人には、クルマ用の冷却スプレーを塗布するのも効果ありです。
ただし、素材を傷めることもあるので、事前に確認してから塗布するようにします。
シート以外にも暑さ対策として、断熱フィルムやサンシェードを併用すると、より効果を実感できることでしょう。
※ ※ ※
最近のレザーシートは汚れや水分にも比較的強いとされていますが、蒸れで付着した汗を直射日光に当てて放置するとシミになりやすくなります。
レザーシートに付着した汚れや水分は、すぐに拭き上げるだけでもシート自体の劣化を抑えて寿命を伸ばせるので、普段の手入れを怠らないようにしましょう。
■レザーシートは手入れが大変? とくにデニムは要注意
夏場は降雨量も増えて、とにかくクルマが汚れがちになりますが、外装以上に手入れで頭を悩ますのがシートの手入れです。
クルマのシートは、前述のように様々な素材が用いられていますが、ボディと違って丸洗いできないので、メンテナンスが大変です。
また、高級車や上級グレードで採用されているレザーシートは、熱や紫外線の影響も受けるので、手入れをしないと劣化が早まります。
シート自体は、レザーの表面にコーティングや塗装を施しているものが多いので、新車時の耐久性は確保されていますが過信は禁物です。
劣化し始めたレザーシートは、水分に対してデリケートで、汗が付着したまま放置するとシミや素材の劣化に繋がります。
また、特に気をつけたいのがアイボリーやベージュなど淡色系とデニム素材の組み合わせです。
デニム素材が汗により色落ちを起こして、レザーシートに色移りをする症状が発生してしまいます。
デニムの色移りについて、内装修理業車の担当者は次のように話します。
「デニムの色移りは厄介です。通常、色染みはクリーニングをして落とすことができますが、デニムのような染料を使っているものがシートに入り込むと、きれいに落とすことが困難になります。
そのため、塗装やシートの張り替えが必要になり、修理代金が大幅に上がってしまいます」
ほかにも注意したいのが、クルマの乗り降りや運転中によって起こる擦れです。
レザーシートは表面にコーティングが施されていても、衣類のジッパーや金属部分などがこすれるとシート部分に細かい傷がついて、水分や汚れが入り込む仕組みです。
一度傷に水分や汚れが着いてしまうと、クリーナーを使っても除去することが困難になるので、神経質な人は乗員の衣類を配慮するなどの必要も生じてくるでしょう。