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なぜトヨタが「パンダトレノ」復活させた? 白黒ボディ&ダックテール採用の「トレノ仕様」設定! 米発売の「GR86」に設定したワケ

くるまのニュース 2023年6月28日 7時10分

トヨタの米国法人は、新型「GR86(2024年モデル)」の特別仕様車として「TRUENO Edition(トレノエディション)」を設定すると明かしました。なぜ往年の「TRUENO(トレノ)」の名を冠したモデルが登場するのでしょうか。

■なぜイマ? GR86に「TRUENO Edition(トレノエディション)」設定!

 2023年6月21日にトヨタの米国法人は、新型「GR86(2024年モデル)」を発表しました。
 
 同時に特別仕様車として「TRUENO Edition(トレノエディション)」を設定すると明かしていますが、なぜ往年の「TRUENO(トレノ)」の名を冠したモデルが登場するのでしょうか。

 世界的に「ハチロク」と呼ばれ高い人気を誇るトヨタの名車は、1983年に登場した「カローラレビン/スプリンタートレノ」の型式名「AE86」に由来しています。

 1987年には、フルモデルチェンジで後継モデルとなる「AE92型」が登場し、その後もモデルチェンジを繰り返してました。

 一方でAE86は、中古車市場で安価で手に入れられることや、モータースポーツでの活躍などもあり、人気を博していきます。

 そして世界的に有名となった大きな要因として、1996年に登場した漫画「頭文字D」の登場です。

 この頭文字Dは、主人公がAE86(トレノ)で「峠 最速」を目指す内容となっており、後にアニメ化・映画化されたことなども影響して、世界中で々カルト的な人気が高まっていきました。

 また同時期から日本発祥と言われるドリフトにおいてもAE86がベース車として使われる他、ドリフトキングこと土屋圭市氏が愛用したことなどもあり「ドリフト=AE86」のイメージが定着していきます。

 そして時は過ぎ2012年に初代「86」が発売されました。この86は、トヨタとスバルの共同開発によって誕生したFRスポーツカーとなり、スバルでは「BRZ」として販売されます。

 エンジンはスバル製の水平対向4気筒「FA20型」で、直噴とポート噴射を併用するトヨタの「D-4S」システムと吸排気連続可変バルブタイミングを採用。トランスミッションは6速MTと6速ATが組み合わされました。

 2021年には2代目へとフルモデルチェンジし車名を「GR86」に改名。またパーキングブレーキもレバー式を継承しており、電動化が急速に進む時代においてもクルマ好きの心をくすぐることを忘れてはいません。

 さらに2022年8月6日にはTOYOTA GAZOO Racingの公式YouTubeにて3台のハチロク(AE86/86/GR86)が華麗にドリフトをする様子が公開され、公開2日で160万回再生を誇る人気動画となり、世界中のファンから多くのコメントが寄せられました。

 そんなハチロク(AE86/86/GR86)ですが、前述の通り米国にてトレノエディションが設定されましたが、どのような理由があるのでしょうか。

トヨタは東京オートサロン2023で「AE86 H2 Concept」と「AE86 BEV」を発表したことが話題となった

 米国で設定される「プレミアムグレード」をベースにした、トレノエディションはAE86を再現したような特別なアイテムが多数盛り込まれています。

 まず見た目では、ホワイトとレッドの各2トーン仕様を用意しており、注目はホワイト×ブラックの2トーン仕様で、AE86の愛称となる「パンダトレノ」を彷彿させるカラーリングです。

 さらにボンネットはブラックラッピングを施し、サイドには「TRUENO Edition」のロゴ入りグラフィック、ブラックのドアハンドル&ミラー&ダックテールスポイラーもアクセントとして採用。

 足元には18インチ10スポークアルミホイール(ブラックメタリック仕上げ)やSACHS製ダンパーとブレンボ・ブレーキを装備したパフォーマンス・パッケージがトレノエディションに標準装備。(2024年モデル標準車にはオプション)

 加えて、AE86へのオマージュとして、フロントバンパーリップとリアデッキリッドには「TRUENO Edition」のバッジが装着されました。

 内装は、ウルトラスエードスポーツシートにレッドレザーを用いている他、レッドステッチを施したシフトブーツと本革巻きステアリングホイールを装備。

 なお、「TRUENO Edition」のロゴ入りシフトノブも用意され、6速MTと6速ATが設定されます。

 今回トレノエディションが設定された理由として「AE86の発売40周年を記念してGR86に『TRUENO Edition』を設定する」と説明しています。

 米国では2023年冬に限定860台で発売する予定ですが、今後日本でも導入されるのか期待が高まります。

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