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「車検ステッカー」の位置、7月から“運転手の頭上”に変更へ! 邪魔!? それとも平気? 賛否分かれる「位置変更の理由」とは

くるまのニュース 2023年6月30日 11時10分

2023年7月3日から、クルマの車検ステッカーの貼り付け位置が運転席上部に変更されます。これに対し、クルマを所有するユーザーからは数多くの賛否が寄せられています。

■「車検ステッカー」が運転手の頭上に変更!

 日本では、保有するクルマを公道で運転するためには「車検」を受ける必要があり、検査に通るとその証としてクルマのフロントガラスに四角い「検査標章(以下、車検ステッカー)」が貼付されます。
 
 そんな車検ステッカーは、2023年7月3日から貼り付ける位置が変更されることが決定しています。

 車検ステッカーには、車検の有効期間の「年号」と「月」が数字で記されており、ひと目でそれが確認できる仕組みになっています。

 従来定められていた貼付位置は「車室内後写鏡を有する自動車はその前方の前面ガラスの上部」で、一般的には「ルームミラーの裏側」もしくは運転席から最も遠い位置のフロントガラスの上部に貼り付けているケースが大半でした。

 しかし国土交通省は、2023年7月3日からは「前方かつ運転席から見やすい位置として、前面ガラスの運転席側上部で、車両中心から可能な限り遠い位置」に貼付位置を変更します。

 これは、右ハンドル車であれば運転者から見て右上となる、フロントガラスの右側上部に車検ステッカーを貼り付けることになります。

 貼り付け位置を変更する理由について国土交通省は、「無車検運行防止対策の一環のため、自動車検査証の有効期間を容易に確認できる位置に表示する改正をおこなう必要がある」と説明。

 つまり、車検の有効期間が過ぎた状態で走行する無車検運行を防止する狙いがあり、そのためにも車検ステッカーの貼り付け位置をより運転者席から認識しやすい位置に変えることで、車検の受け忘れを防止する効果を期待しているということです。

■新たな位置にステッカーを貼った人でも「賛否」分かれる

 たしかに、車検の有効期限を失念して車検を受け忘れた「無車検」状態で走行しているクルマも少なからず存在しており、目に入る位置に車検ステッカーを貼ることで一定の効果は見込めるかもしれません。

 その一方で、車検ステッカーの位置が運転席上部に変わることについてはSNSなどでも多くの議論が交わされており、直近で車検を受けて新しい位置に車検ステッカーを貼った人の中でも賛否が分かれました。どのような意見があるのでしょうか。

「貼り付け位置の変更」が車検切れ運行を防ぐことができるのか、注目が集まります(※画像は従来の位置)

 変更に賛成する意見としては、「車検受けてステッカーをフロントガラス右上に貼られましたが、全く気になりません」「ユーザー車検後に右上に貼り付けましたが、思いのほか違和感はありませんでした」と、新しい位置でもとくに運転に支障は無かったという声がある一方、「常に視界の隅に入ってきてすごく邪魔だった。これじゃダメだよ」「運転席に貼りましたが結構邪魔です」「とくに天井が低いクルマの運転席側に貼ると目障りですね…」などの、運転する際に視界に入って邪魔だったという意見も多く見られます。

 また、「無車検で運行する人を防ぐためと言いますが、そんな一部のルールを守らない人のために多くの無関係の人が迷惑を受けるのは改悪以外の何ものでもない」「本当にステッカーの位置変更だけで無車検を防止できるのか? 自分は反対ではないけど無意味だと思う」といった、ルールの変更に疑問を持つ人の投稿も。

 そのほか、「位置を変更するよりもステッカーの数字を“和暦”から“西暦”に変更した方が気づくでしょ」「どこに貼ろうと車検を受けない人は受けないよ。それより取り締まりを徹底すべき!」「ステッカー位置だけじゃなくて、2年ごとという車検の制度時代を見直すときが来ているのだと思う」といった、取り締まりの強化や車検制度の改革についても言及する意見が寄せられました。

※ ※ ※

 もし車検ステッカーを正しく貼らずに走行すると、たとえ車検に通っているクルマであろうと交通違反となり、道路運送車両法第109条8項により50万円以下の罰金が科せられる可能性があります。

 今回の貼り付け位置の変更の変更が、これらの車検切れ運行をどれほど未然に防ぐことができるのか、注目が集まります。

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