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人気の「高級ミニバン」どう違う? トヨタ新型「アルファード」とレクサス新型「LM」! 快適すぎる“後席空間”の大きな違いとは

くるまのニュース 2023年6月30日 11時50分

トヨタは全面刷新した新型「アルファード」と新型「ヴェルファイア」の販売を開始しました。その一方で、高級ブランド「レクサス」の高級大型ミニバン新型「LM」も日本導入する予定です。いずれも豪華な後席が特徴のモデルですが、その快適性にはどのような違いがあるのでしょうか。

■超高級ミニバンの「豪華すぎる後席」を比較

 トヨタは2023年6月21日、約8年ぶりに全面刷新した新型「アルファード」と新型「ヴェルファイア」の販売を開始しました。
 
 かねてより高い人気を誇る高級大型ミニバンの2車種がフルモデルチェンジしたことで大きな話題となっていますが、その一方でトヨタは、高級ブランド「レクサス」で展開する高級大型ミニバン新型「LM」も2023年4月に発表しており、日本にも導入される予定です。

 いずれのモデルも豪華さを追求した後席に注目が集まっていますが、その快適性には一体どのような違いがあるのでしょうか。

 従来から、アルファードとヴェルファイアは兄弟車としてラインナップされており、内装は同じ。

 新型モデルでもその共通性は引き継がれているため、今回の比較では新型アルファードで最も後席の快適性が高い最上級グレード「エグゼクティブラウンジ」と、新型LMで一番豪華なVIP向けグレードといえる「2列シート4人乗り」仕様の2台で、その違いを見ていきます。

 まず最も大きな違いとして、新型アルファードの座席の配置は全車3列シートの7人乗りです。

 一方で新型LMは、車内の広大な空間を贅沢に使用する2列シートの4人乗り仕様となるため、この点において両車は使い勝手に大きな違いが生じます。

 また、新型LMはまるでリムジンのような空間を創出するため、前席と後席の間には“仕切り”となるパーティションを備えられ、さらにそこには48インチの大型ワイドディスプレイを配置。

 ディスプレイ下部のスペースには冷蔵庫や収納といった、通常のクルマでは存在しない贅沢な機能も融合させ、後席の乗員のためだけのパーソナルな空間が完成しています。

 新型アルファードにはそのようなパーティションは装備されません。

 しかし一般的な家庭で使用する際は前席と後席間のコミュニケーションが取りにくくなるというデメリットもあるため、その場合には不要な装備となる可能性もあり、この2台で想定された使用環境がファミリー向けとビジネス向けで異なることがうかがえます。

 次に後席シートまわり特徴ですが、新型LMの後席シートはレクサスとして初めてアームレストとオットマンにもシートヒーターを採用。

 特性の異なる2種類の衝撃吸収材を使用し、停車時から走行中まで乗員を優しく包み込みながら支える構造となっています。

 また、先述したパーティション上部中央には乗員と周辺温度を検知する後席専用「温熱感IRマトリクスセンサー」を設定。

 乗員の身体を顔や胸、大腿、下腿の4つの部位に分け温熱感を推定することで、エアコンやシートヒーターを一括コントロールし、車内を常に快適な温度に保つといいます。

 加えて、エアコンやシートポジション、サンシェード、計64色を用意する間接照明のイルミネーションなどは「リアクライメートコンシェルジュ」機能で統括制御でき、4種類のプリセットモードに加え、好みに応じたカスタマイズモードも用意。

 多機能なシートやリアクライメートコンシェルジュ、オーディオなどの操作は、セカンドシートのコンソールアームレスト上に備わる2個のリアマルチオペレーションパネル上で、左右席それぞれに操作可能です。

■元祖高級ミニバン、新型「アルファード」の後席も凄かった!

 まさに考えつく限りの快適装備を盛り込んだと言える新型LMの後席ですが、新型アルファードの2列目シートの快適性も、新型LMに見劣りするものではありません。

トヨタ新型「アルファード」の2列目シート

 最上級グレード専用で搭載される専用VIP向けシート「エグゼクティブラウンジシート」は、シート表皮や内装のトリムには高級な質感が高く柔らかなプレミアムナッパ本革を採用。

 伸縮機構付きのオットマンや大型アームレストを標準で備え、またそれら全てを快適な温度に暖めてくれる高度なシートヒーター機能が装備されます。

 さらに、マッサージ機能(リフレッシュシート)やベンチレーション機能(シートクーラー)、回転格納式テーブルなど、こちらもありとあらゆる機能が盛りだくさんの超豪華仕様となっています。

 もちろん機能のみならず、シートの設計にも快適性を追求した贅沢な構造を採用。

 クッションの前端部が上昇するチルト機構を組み合わせ、全身の筋力を最も使わない安楽な姿勢が保てるよう最新の設計が取り入れられました。

 加えて、ギア駆動と電磁クラッチを用いたパワーロングスライド機構も備え、シーンに応じてスライドスピードを変化させることができます。

 さらにシート頭上の天井には、14インチのモニターを備えたリヤシートエンターテインメントシステムも搭載。

 これら様々な快適装備によって新型アルファードのエグゼクティブラウンジは、まるで飛行機のファーストクラスの座席のような贅沢な移動を体験できる空間を演出しています。

※ ※ ※

 新型LMの車名は「ラグジュアリー・ムーバー」を意味し、運転はお抱え運転手に任せて後席でリラックスしながら乗車するクルマ、いわゆる「ショーファードリブン」を主な用途として想定し開発されました。

 一方で、新型アルファードのコンセプトは「快適な移動の幸せ」。仲の良い家族が後席に赤ちゃんや子どもを乗せるシーンも考えて開発されています。

 もちろん新型アルファードもショーファーカーとしての運用に対応しており、移動時間でもリフレッシュできる最上級のおもてなし機能が搭載されていますが、両車の構造の違いにはこのコンセプトによる違いがあるのではないでしょうか。

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