雨の時期になるとクルマのフロントガラスが曇って視界確保が困難になる時があるでしょう。そんな時はクルマに備わる「デフロスター機能」を使うのが効果的です。
■窓の曇りを取る「デフロスター機能」とは
暑い日に雨が降ったときなどは、湿度が高くクルマの窓が曇ることがあります。そのような場合、どう対処すれば良いのでしょうか。
フロントガラスが曇る要因のひとつに「結露」が挙げられます。
空気中の水蒸気は一定量を超えると水滴となり、結露が発生することで窓ガラスが曇りやすくなります。車内でも、クルマに乗った人の呼気や汗などで湿度が上がり窓ガラスが曇ってしまうことがあります。
このようなとき、運転時の視界を確保するため早めの対処が必要です。
その方法としては、まず「車内の湿度を下げること」が挙げられます。簡単なところでは、窓を開けて車内と外の空気を入れ替えることが効果的です。
しかし雨が降っていると窓を全開することが難しい上、外気も湿っているため曇りが取れにくいかもしれません。
このような「デフロスターをオン」にする方法があります。
そもそもクルマのエアコンには温度調整だけではなく、乾いた空気を排出する仕組みがあり、車内の湿度を下げる効果があります。
デフロスターは、エアコンによって除湿された風をフロントガラスに集中的に当てる機能のことで、フロントガラスの曇りを素早く解消するために有効です。
■デフロスター機能の上手な使い方
デフロスターを使う時は、例えば日産車でオートエアコンが付いている場合、「FRONT」と書かれた扇形と上向き矢印のマークのボタンを押します。そうするとデフロスターがオンになり、フロントガラスにエアコンの強い風が当たって曇りを取ることができます。
マニュアルエアコンの場合は、まず内外気切替レバーを外気導入側に切り替え、吹き出し口をデフロスターの位置に回し、さらに風量を最大、温度は高温側に回してから、エアコンをオンにします。
トヨタ車の場合も同様に、オートエアコンはデフロスタースイッチを押し、マニュアルエアコンは吹き出し口を設定するダイヤルを曇りを取るマークの位置まで回すことでデフロスターを作動させることが可能です。
この時、外の空気を取り込む「外気導入」モードにしておくこと、オートエアコンは設定温度を下げすぎないこと、マニュアルエアコンは温度設定を低温側にしないことがポイントです。
内気循環にすると、湿度の高い車内の空気を循環させることになるため、曇りが取れにくくなり、エアコンの温度を下げすぎてしまうと、外気との温度差によってガラスの外側に曇りが生じてしまう恐れがあるためです。
また、リアガラスが曇ってしまった場合には、「REAR」の表示のある「リアウインドウデフォッガースイッチ」をオンにすることで曇りを取ることができます。
ただし、リアガラスはフロントガラスとは異なり、リアガラスに張られた電熱線に熱を通してガラスを温めることによって、曇りを取る仕組みです。
風を直接当てるフロントガラスよりも曇りを取るために時間がかかるため、曇りが気になり始めたら早めにリアウインドウデフォッガーをオンにすると良いでしょう。