夏の暑い時期には車内でエアコンを使用する頻度が高くなります。エアコンの使用により、水漏れを起こしクルマ下の地面が濡れていることがあります。また、ほかにも液漏れにはさまざまな種類があり、漏れている液体によってはクルマの安全な走行に支障をきたすこともあります。
■夏はエアコンの使用などにより液漏れが多くなる?
駐車したクルマの下に液体が溜まっているのを発見してヒヤッとした経験がある人もいるかもしれません。
クルマの液体漏れには「異常が発生しているケース」と「異常が発生していないケース」の2種類があります。
ドライバーにとって油断ができない液漏れですが、クルマから漏れる液体にはどのような種類があるのでしょうか。
夏の暑い時期には車内でエアコンを使用する頻度が高くなります。
エアコンの使用により、水漏れを起こしクルマ下の地面が濡れていることがあります。
また、ほかにも液漏れにはさまざまな種類があり、漏れている液体によってはクルマの安全な走行に支障をきたすこともあります。
液漏れは「水」「冷却水」「オイル」「燃料(ガソリン)」の4種類があります。
液漏れを見つけた際には、液漏れが発生している場所や匂いなどで液体を判別することができます。
クルマから水が漏れている際は「エアコンの除湿による排水」が原因です。
エアコンを使用する季節はとくに水が垂れやすい傾向があります。
そんな水漏れに関して、自動車修理業の担当者は次のように話します。
「夏はエアコンの使用などで水がクルマの下に垂れていることがあります。
通常、エアコンの水漏れの場合、運転席や助手席の下に液体が漏れています。
また、ガソリン漏れはクルマの後部に液体が漏れているので、水漏れと間違える可能性は低いです」
クルマから水が漏れることに対して危険性はなく、水漏れをする位置もクルマ中央部よりやや前になるため、見分けがつけやすいです。
■ほかにもある!液漏れの原因と危険性
水漏れはクルマに異常が発生しているわけではありませんが、ほかの液体が漏れている場合にはクルマに何かしらのトラブルが発生しています。
水のほかに、クルマから漏れる液体として「冷却水」があります。
冷却水の液漏れは、ラジエーターやホースの損傷などから発生し、エンジンを冷やせなくなります。
そのまま走行し続けるとクルマがオーバーヒートを引き起こす危険性があるため、注意が必要です。
また、冷却水には緑色や赤色、青色などの着色が施されています。
漏れている液体に色がついていた場合は冷却水が漏れている可能性が高いため、放置せずに早急に近くの修理工場に診断してもらうのがいいかもしれません。
次に、危険な液漏れとして「エンジンオイル漏れ」が挙げられます。
エンジンオイルは、エンジン内の部品を潤滑に動かしたり、サビや腐敗を防止する役割があります。
そのため、オイル漏れを起こしてそのまま使用していると、エンジンが引火したり、部品を傷める危険性があります。
オイルが漏れていた場合、地面が茶色や黒色でドロッとしたような質感になります。
また、オイル漏れをしている地面が雨水で濡れていた場合に、水の上に油膜が張っていることで光を反射させ、地面が虹色になることもあります。
ほかにも、危険性が高いのが「ガソリン漏れ」で、地面に垂れている場合には前述のオイルと同じく虹色のシミになります。
クルマからガソリンが漏れていると、強い臭気が発生します。原因としては燃料ホースやガソリンタンクの損傷が考えられます。
ガソリンは揮発性が高く、引火点の温度も低いため、静電気などでも爆発を起こします。
ガソリン漏れに関して、前出の担当者は次のように話します。
「クルマの後部に液体が漏れていたらガソリンである可能性が高いです。
また、4WDのクルマであれば後部にオイル漏れをしている可能性もあります。
オイルはあまり匂いがしないのに対し、ガソリンは強い匂いがあるため、どちらの液体が漏れているかは判断しやすいでしょう。
ガソリン漏れは5年、10年前モデルのような新しいクルマであればほとんど発生しません。
それより古くなってきたり、新車でもどこかにぶつけるなどを起こした場合にはガソリンタンクが損傷してガソリン漏れを起こす可能性が高くなります」
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液漏れを起こした際の対処として、前出の担当者は「もしガソリンやオイル漏れを発見した際は自分で原因を突き止めて修復することは不可能なので、ただちに最寄りの修理業者などに相談することをおすすめします」と話します。