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ハンドルに装着された「謎のカバー」は何のため? 本当に必要!? 付ける「意外なメリット」や購入時に注意すべき「ポイント」とは

くるまのニュース 2023年7月26日 10時40分

クルマのハンドルを覆うように取り付ける「ハンドルカバー」というカーアクセサリーが存在します。しかし、クルマはノーマルの状態のハンドルでも問題なく運転することできるはず。では、ハンドルカバーを装着することに一体どのようなメリットがあるのでしょうか。

■なぜ付ける?「ハンドルカバー」の謎に迫る

 他人のクルマに載せてもらった際、ハンドル(ステアリング)を覆うように取り付けられた不思議な「カバー」を見たことのある人もいるでしょう。
 
 これはその名も「ハンドルカバー」という自動車アクセサリーのひとつで、自動車用品店などでは様々な柄やサイズのハンドルカバーが販売されている様子を確認できます。
 
 しかし、クルマは基本的にノーマルの状態のままでも問題なく運転することが可能なはず。では、ハンドルカバーを装着することに一体どのようなメリットがあるのでしょうか。

 ハンドルにあえてカバーを取り付けることの意味について、中古車販売店の店員に話を聞いたところ、以下のような回答がありました。

「ハンドルカバーを装着するメリットとしては、『運転しやすくなること』と『デザイン性が向上すること』の2点が挙げられるでしょう。

 まず前者の『運転しやすくなる』についてですが、ハンドルにカバーを取り付けることでハンドルを握った際の“太さ”が一回り大きくなり、グリップ感が増すのです。

 さらに、ハンドルカバーの素材や形状によっては手のひらとのフィット感も高まるため、ハンドルの操舵感や回しやすさが向上するという声も多く、これはノーマルハンドルとの大きな違いと言えるでしょう。

 基本的にノーマル状態のハンドルは細い作りの物が多いので、『細すぎて握りにくい』あるいは『滑りやすくて怖い』と感じる人は、ハンドルカバーを装着することで運転しやすくなる可能性があります。

 また後者の『デザイン性』ですが、ハンドルカバーには様々な柄や形状の物が存在するので、お気に入りのものを装着することでドレスアップ効果が高まる点も魅力なのです。

 例えば、レザー製のカバーを付ければ高級感はアップしますし、ポップさを高めたい人はカラフルなデザインのものを選ぶことで車内の雰囲気が大きく変わるでしょう」(中古車販売店の店員)

 このように、ノーマル状態のハンドルでは運転がしにくいという人もいるため、ハンドルカバーを装着することで操作性が向上したり、さらにカバーのデザインによって見た目が変化することも魅力のひとつということでした。

 このほかにも「ハンドルの保護」もハンドルカバーを取り付ける上で欠かせないメリットといいます。

 ハンドルにカバーを付けないままでいると、爪や物がぶつかるなど何かの拍子にハンドルにキズが付いたり汚れたりしてしまうことがあります。

 そんな場面でも、カバーを装着しておけばキズや汚れを防ぐことができるので、愛車を長く大切に乗りたい人はハンドルカバーを取り付けると良いようです。

■知らない人も多い、正しい「ハンドルカバー」の選び方

 では、いざ愛車にハンドルカバーを取り付けたいと思ったときには、どのようなことに注意し、何を基準にして選べば良いのでしょうか。

 これについても、前述した中古車販売店の店員に詳しく聞きました。

ハンドルカバー装着で「ハンドリングが良くなった」という声も

「もっとも気をつけるべきことは、ハンドルカバーのサイズ(ハンドルの径)を間違えないようにすることでしょう。

 もしも本来のサイズより大きいカバーを購入して無理に使用すると、ハンドルを操舵した際にズレが生じて運転に危険を及ぼす可能性がありますし、逆に小さいサイズを購入するとハンドルに取り付けることができません。

 一般的に、カー用品店で売られているハンドルカバーは『Sサイズ(36.5~37.9cm)』と『Mサイズ(38~39cm)』があります。

 最近は軽自動車だけでなく乗用車でもSサイズのハンドル径を採用しているモデルが大半となっていますが、カバーを購入する際には間違えないよう、必ずサイズを確認してから購入するようにしてください。

 また、カバーに使用されている素材も購入時にチェックしたいポイントです。

 ツルツルとした素材は見た目が綺麗に思えますが、手にフィットしにくかったり汗などで濡れると滑りやすくなる可能性があります。その一方で、しっかりした革製のカバーでも意外とグリップ性が悪くて使いにくいものも存在します。

 そのようなカバーを誤って選ばないためにも、やはり店頭で実物を握ってみて、使い心地を確認してから購入することをおすすめします」(前述の中古車販売店の店員)

 このような内容に注意してハンドルカバーを選べば、安全で使いやすいものが見つかるということでした。

 さらに、ハンドルカバーを取り付ける際にも気をつけるべき点があるようです。

 ハンドルカバーはガッチリとハンドルを固定する構造となっているため、装着の際には強い力で押し広げながら取り付ける必要があり、伸縮性の低い素材だと苦労する可能性もあるとのこと。

 そのような時は、可能であればドライヤーなどを使用しハンドルカバーを温めることで、素材が柔らかくなり装着しやすくなるということでした。

※ ※ ※

 ハンドルカバーは、ハンドルの劣化を抑えるだけでなく、グリップ性やフィット感を高めてくれる、実用性の高いアクセサリーでした。

 特に、比較的滑りやすいウレタン製ハンドルのクルマであれば、レザー製カバーを付けることで効果が期待できるかもしれません。

 このように、ハンドルカバーを装着することでノーマル状態よりもハンドリングが安定し、より運転しやすくなったという声もあることから、操作感に悩んでいる人は一度ハンドルカバーの使用を検討してみてはいかがでしょうか。

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