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家族4人で「寝られる」! パパが気になる「車中泊最適」ミニバンは「手間いらず」がカギ!? 近未来のトレンドは屋根に「テント付き」だ

くるまのニュース 2023年7月22日 18時10分

アウトドアブームでキャンプ人口も増えていますが、正直なところ「テントを張る」のはちょっと面倒。そんな皆さんのために「屋根にテント付き」のミニバンはいかがでしょうか。

■ぶっちゃけ「テント張るのが面倒」というパパは多いはず…

 コロナ禍を機に普及が加速したレジャーのひとつである「キャンプ」。筆者(河馬兎)も年に数回程度のキャンプを楽しんでいますが、正直なところちょっと面倒だなと感じるのが「テントを張ること」です。
 
 手間がかかるし場所も限られますが、キャンピングカーはちょっと大げさで高価……そこで提案したいのが「ルーフテント付のミニバン」です。

 ミニバンやハイエースなどのワンボックスバンのルーフが上へ開閉し、「屋根裏部屋」が登場するタイプのクルマは昔からありました。

 例えば、1995年にマツダが発売したミニバン「ボンゴフレンディ」のオートフリートップは、古くからキャンプを好まれてきた皆さんにはお馴染みでしょう。

 ボンゴフレンディでは、ルーフ部分が車両後方側を支点にして電動で立ち上がるようにして、ルーフの上に虫除け網のついたテント部屋が登場します。

 テント部分には、車内にあるアクセスホールを通じて登ります。

 内部は大人2人が十分に寝られるサイズがあり、小さいお子さんならば立ちあがることも可能でした。

 室内のシートアレンジとあわせ、上下で最大4名(子どもなら+アルファも可能)の就寝可能な空間が誕生します。

 わざわざテントを張る手間も必要なく、手軽に快適なスペースを確保できるというコンセプトは、現代でも十分に通用するように思います。

 欧州メーカーでは今もこうした仕様を備えるクルマが、メーカー純正で用意されています。

 日本でも購入できるメルセデス・ベンツ「Vクラス」の「V220d マルコポーロ」は、ポップアップルーフを備え、快適な寝心地のベッドやカーテン、収納式のセンターテーブル(取り外し可能)などの充実装備も揃えています。

 また、フォルクスワーゲンも歴代のトランスポーター(バン)にキャンパー仕様をラインナップすることで知られています。

 2022年まで造られていたT6のキャンパー「カリフォルニア」はメーカー純正で生産されることもあり、インテリアのつくり込みは驚くほどのハイクオリティです。テーブルや家具なども仕込まれて、まるでちょっとしたコテージのよう。

 このT6 カリフォルニアは高価なモデルですが、少なくない数のクルマが並行輸入で日本にも上陸しているといいます。

 欧州ではアウトドア需要が高いこともあり、この手の純正キャンピングカーが長らく造り続けられてきているのです。

 前出のVクラス マルコポーロにも、欧州では同様の純正キャンピングカー仕様がラインナップされています。

 残念ながら、これほど贅沢でカッコよいキャンピングカー仕様は、現在日本のメーカー純正では存在しませんが、車内にベッドスペースをつくることができるライトキャンパー仕様は、徐々に増えてきました。

 例えば、日産の関連会社である日産モータースポーツ&カスタマイズ(旧:オーテックジャパン)が手がける純正車中泊仕様の日産「セレナ マルチベッド」がそうです。

 ベッドマットを展開することで、大人2人がゆったり横になれるスペースが誕生します。

 ただセレナ マルチベッドには、少々残念な点もあります。

■現代版「ボンゴフレンディ」の復活は十分にアリ

 セレナ マルチベッドには、ポップアップルーフの装備は今のところ用意されていません。

 ファミリー向けの多人数乗りミニバンがベースながら、就寝定員が2名のみというのが、ちょっともったいないところでもあります。

屋根上のポップアップルーフは最新ミニバンでも「欲しい」! 写真はマツダ「ボンゴフレンディ」の電動開閉ルーフ「オートフリートップ」

 逆にいえば、ここにメーカーのビジネスチャンスがあるとも考えられます。

 アウトドアブームが広まった今、現代版「ボンゴフレンディ」の復活は十分にアリではないでしょうか。

 メーカー純正ではありませんが、ルーフを切り抜いてポップアップルーフに改装してくれるキャンピングカービルダーもいくつかあり、キャンピングカーショーなどではファミリーユーザーから注目を集めています。

 一方で、最近よくみかけるのが、ルーフレールとキャリアを介して屋根上にテントユニットを載せ、それをポップアップさせて屋根裏部屋が誕生するタイプのルーフテントです。

 最大のメリットは20~50万円程度で手に入るという価格の安さにあります。

 キャンピングカー購入となると、例えばミディアムクラスのミニバンがベースでも400万円から500万円以上と、それなりに高価となります。

 その点ルーフテントならば、頑張ればなんとかなる価格で、「車中泊を手軽に試してみたい」というファミリーにもうってつけでしょう。

 クルマを乗り換えても、ルーフテントを付け替えることができるという点も魅力的です。

※ ※ ※

 アウトドアの楽しみ方は人それぞれですが、わざわざテントを張る手間いらずで気軽に車中泊が楽しめるというのは、頻繁にアウトドアを楽しむ人にとっては魅力的に思えます。

 特にポップアップルーフ式のルーフテント装着車については、今後各社からのラインアップが充実してくることを大いに期待したいところです。

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