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「あ!危ない!」 交差点事故最多は「大阪府」! “ほぼ同じ”エリアで起こる全国最悪レベルの事故内容と気をつけるべきポイントは?

くるまのニュース 2023年7月27日 16時40分

日本損害保険協会では毎年各都道府県の交通事故多発交差点マップを公表。2021年の最新版では大阪府は最多を記録しています。どの交差点でどのような事故が多く発生しているのでしょうか。

■大阪の「事故が多い交差点ワーストランキング」1位は?

 大手損害保険会社29社が会員の日本損害保険協会は毎年、「事故が起きやすい交差点」を都道府県ごとに公表しています。
 
 最新の情報は2021年ですが、なかでも大阪府は交差点での事故件数が1万5675件と全国最多です。どの交差点がランクインしているのでしょうか。

 日本損害保険協会によれば、2021年はワースト交差点6箇所で、99件の事故が発生しています。ワーストランキングは以下の通りです。


 ・ワースト1位タイ:阪和豊中交差点(泉大津市)・梅新東交差点(大阪市北区)

 ・ワースト3位:瓜破交差点(大阪市平野区)
 
 ・ワースト4位:梅田新道交差点(大阪市北区)
 
 ・ワースト5位タイ:西本町交差点(大阪市西区)・南森町交差点(大阪市北区)

 2021年に大阪府内で最も事故が多かった交差点は、泉大津市の阪和豊中交差点と大阪市北区の梅新東交差点の2か所で、ともに事故発生件数は19件。3週間に満たないうちに1回は事故が発生している計算になります。

 阪和豊中交差点は、南北は片側4車線の国道26号、東西は片側2車線の市道が交わる交差点で、幹線沿いには飲食店や商業施設などが多く立ち並び、常に交通量が多くなっています。

 事故では追突事故が最も多く、前方の安全不確認や前車に対する不注意が原因です。

 同率の梅新東交差点では、国道423号と国道1号が交差するほか、歩道橋や高架ランプも合わさり、複雑な交差点を成しています。

 事故は、左折時の安全確認が不足したことによる左折事故が最も多い結果に。

 続いて、3位の瓜破(うりわり)交差点では2021年では18件もの事故が発生しました。

 国道309号、国道479号などが交わる交差点で、上方には阪神高速松原線が存在。これらの橋脚などが中央分離帯上に設置されていることから、交差点が大きく、また、見通しを妨げる要因とされています。

 事故は追突事故が多いことに加え、死亡事故と重傷事故がそれぞれ1件と、重大事故が複数発生しています。

 4位は梅田新道交差点で15件。1位の梅新東交差点とは隣接しており、西にわずか100mほど進んだ場所にあります。

 この交差点では右折事故と出会い頭事故が多く、ほかにも追突や右折直進事故など原因にもばらつきがあります。

 ワースト5位は同率でランクインしており、ともに大阪市内の西本町交差点と南森町交差点です。

 西本町交差点は、片側6~8車線の築港深江線と5車線の大阪市道南北線が交差する大型交差点です。

 複雑な車線構成となっていることなどにより、出会い頭事故が多く発生しています。

 南森町交差点は梅田新道交差点・梅新東交差点からおよそ900m東に進んだ場所に位置し、大阪市の中心へ通じる主要交差点で、1日を通して交通量が非常に多くなっています。

 事故は追突および右折直進事故が多いということが明らかになっています。

■事故を防ぐにはどうしたらいい?

 阪和豊中交差点と瓜破交差点をのぞいた4つの交差点はいずれも半径2km以内に存在しており、京橋から梅田方面へと抜け大阪市の中心へ通じる主要交差点で多発しています。

 なお、ワースト4の梅田新道交差点までは、全国でみても事故多発交差点のワースト10にも入る事故件数で、阪和豊中交差点と梅新東交差点は全国ワースト3の事故発生件数です。

 さらに、梅新東交差点と梅田新道交差点、西本町交差点は、過去5年にもワースト5に入る件数の事故が発生しており、慢性的に交通事故のリスクの高い交差点であると言えます。

ワースト1位の梅新東交差点

 このワースト5までに入っている交差点は、すべて道路が十字に交差する「四差路交差点」で、いずれも幹線道路が交差する主要交差点であり、1日を通して交通量が多い交差点だといいます。

 どの交差点もクルマの流れは比較的スムーズであるものの、周囲に駅や商業施設があることから横断歩道では歩行者や自転車の通行が多く、クルマの右左折も多い傾向です。

 また、幹線道路であることから、道路脇には街路樹が植えられていたり、歩道橋の階段や橋脚が設置されていたりするため、これらがドライバーの視界を妨げる要因ともなっています。

 事故の種類として多い追突事故では、信号待ちからの発進時や交差点への進入時には前方の安全確認を徹底し、前のクルマが停車してもぶつからない程度の安全な車間距離を確保することが大切です。

 他にも、交差点での右左折時の事故では、横断歩道を渡ってくる歩行者や自転車を見落としてしまうことが原因になっているといいます。

 街路樹や歩道橋などにより歩行者を認識しづらい可能性のある交差点では、ミラーだけではなく目視で確認し、すぐに停止できるスピードで徐行して進むことが大切です。

 また、右折しようとするクルマと、対向車線を直進してくるクルマの「右直事故」も多く発生しており、ワースト5までの交差点では合計16件、最も多い阪和豊中交差点では8件の右直事故が発生しています。

 右直事故の原因は安全確認不足で、交差点を右折しようとする車は対向車線を直進してくるクルマをよく確認すること、直進しようとするクルマは右折するクルマやバイクが急に右折してくるかもしれないという意識をもって、安全な速度で交差点を通行しましょう。

 クルマを運転する際は安全確認が大切ですが、交通事故が多く発生している交差点では特に意識しておくといいでしょう。

※ ※ ※

 ワースト5に入った交差点は、いずれも交通量の多い幹線道路にあり規模も大きいことから、街路樹や歩道橋、高架道路の橋脚などの構造物も多い傾向があります。

 前方を走行するクルマや、歩行者や自転車の動きに注意を払うなど、周囲の安全確認をしっかりと行い、安全運転を心がけましょう。

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