オートポリスにあるオフロードコースでカワサキのバギーを体感してみました。日本の公道では走ることができないカワサキ「オフロード車」とはどのようなものなのでしょうか。
■非日常を味わえる場所とは
バギーと言えば、一般人からすると非日常的な乗り物かもしれません。
そんな非日常を手軽に体感出来る施設がオートポリスに存在します。
滅多に運転する機会の無いバギーとはどのようなものなのでしょうか。
九州唯一の国際格式のサーキットとなるオートポリス。
その敷地内に併設されるのが「オートポリスオフロードバギーヴィレッジ」です。
全国各地にバギーが走行出来るオフロードコースが存在します。
その中でオフロードバギーヴィレッジは、警察や消防などが導入後にちゃんと扱えるような場面を想定した難易度の高いコース設定となっているのが特徴です。
コースには、土が盛り上がったモーグルや、大きな石が散りばめられたロック路面、敷き詰められた丸太、災害地を意識した障害路、さらに水路や様々な傾斜の山などが用意されています。
一般参加者はインストラクターがレベルに合わせて指導する「運転体験コース」と、「同乗体験コース」を用意。
使用するマシンは、カワサキ製の「TERYX4 S LE(テリックス)」と「MULE PRO-FXT EPS(ミュール)」をラインナップしています。
今回の試乗では、テリックスで非日常を体感します。
テリックスは、本格オフロードスポーツからレジャーまで幅広いシーンで4人乗りRUVです。
堅牢かつ軽量なダブルXフレームを採用し、高いスポーツ性を誇ります。
運転操作は、従来のクルマと同じような円形ステアリングに電動パワーステアリングを採用することで、停車や低速走行時にはアシスト量が最大となり、速度が高いくなると応答性のよいハンドリングが可能になるなど、初めてのオフロードを走行でも違和感なく走行出来ます。
パワートレインは、783cc水冷V型2気筒エンジンを車体中央付近に搭載することで、前後重量配分を48:52とする他、スポーティなハンドリングを実現するなど普通のクルマに近しいコンセプトを持っています。
さらに搭載されるエンジンは全回転域で力強いパワーとトルクを発揮するため、障害物の乗り越えや傾斜のキツいシーンでもグイグイ進んでいく印象を覚えます。
さらにこのパワフルなエンジンと広いトレッドやロングホイールベース、ロングストロークサスペンション等の採用によって「この道走れるの?」という場面を簡単にクリアしていきました。
その他、悪路の状態によって「2WD/4WD/ロック」をスイッチひとつで切り替えることが可能です。
2WDでは、軽快なステアリングで最高のスポーツ性能を発揮。4WDではステアリングを軽くしたままトラクションを強化します。
そしてロックでは、「4WD+ディファレンシャルロック」として最大限のトラクションを発揮するモードになります。
今回のコースでも路面に応じて切り替えましたが、多少の段差程度であれば2WDで走破することは可能でした。
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なおカワサキによれば、テリックス等は一般販売しておらず自衛隊や官公庁、自治体などにおいて災害救助用として購入されることがほとんどのようです。