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三菱がタフ顔「新型モデル」発売! 斬新グリル「トライトン」24年初頭投入!? トヨタ「ハイラックス」並の人気なるか

くるまのニュース 2023年8月2日 19時10分

2023年7月26日、三菱は新型「トライトン」を世界初公開。2024年初頭に日本でも12年ぶりに発売されます。果たしてどれほど売れるものなのでしょうか。

■ハイラックスに続き発売! トライトンは日本で爆売れするか?

 三菱が2023年7月26日、タイで記者会見を開き、新型「トライトン」を世界初公開しました。
 
 トライトンは2024年初頭、12年ぶりに日本でも発売されます。

「12年ぶりにトライトンが復活する」

 そう聞いても、ピンと来ない人が少なくないのではないでしょうか。

 なぜかといえば、そもそも日本ではトライトンの知名度が低いからとなり、一方でトライトンがピックアップトラックだと知っている人もいるでしょう。

 またある程度クルマに興味があれば「最近は日本でも一部ではハイラックスが流行っているし、輸入車だとタンドラやフォードF-150を乗っている人をたまに見かけるから、トライトンの需要もあるのかも?」といった見方をするかもしれない。

 そんなトライトン、日本でこの先どうなっていくのでしょうか。様々な観点から今後の動向を予測してみます。

 最初に、ピックアップトラックの市場現状について確認しておきます。

 グローバルで見て、ピックアップトラックには大きく2つ分野が存在。北米市場を最優先したモデルと、東南アジアを主な製造拠点とするグローバルモデルの2つです。

 前者は、V型8気筒やV型6気筒ターボエンジンを搭載するフルサイズピックアップトラックと、それよりひとまわりサイズが小さいミッドサイズピックアップトラックに大別されます。

 そもそも建築・電気工事などの作業用や、小規模な商店などでの商品運搬用という位置付けでした。

 それが、1990年代半ば頃から、レジャーにも使える多目的車という切り口でビジネスマンの間で、自宅に常備する2台目のクルマとして需要が増えていきます。

 モデルとしては、ロングセラーのフォードF-150シリーズ、GMシボレー「C/Kシリーズ(後のシルバラード)」、そしてダッジ「ラムトラック」が御三家として君臨。

 ここに、トヨタや日産が、ミッドサイズピックアップからフルサイズピックアップトラックへの一部のモデルを格上げしたのでした。

 このピックアップトラック需要が下地となり、アメリカでは1990年代後半から2000年代にかけてSUVブームが起こり、北米市場の主流は現在、ピックアップトラックとSUVになるまでに市場環境が大きく変化した。

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 一方、東南アジアや経済新興国では、1970年代から1990年代にかけて、仕事と日常生活の二刀流としてピックアップトラックの潜在的な需要がありました。

 そうした中、ピックアップトラック市場に大きな変化をもたらしたのが、トヨタのIMV構想。

「イノベーティブ・インターナショナル・マルチパーパス・ヴィークル」の略称で、モデルとしてはピックアップトラックのハイラックス、SUVのフォーチュナー、ミニバンのイノーバなどをラインナップしています。

 こうしたトヨタの動きに対して、1970年代から東南アジア向けの事業に積極的であり、そうした事業の功績によって東南アジアでの商品認知度が高い三菱がトライトンを軸足としてSUV市場の拡大を進めたというのが、これまでの流れです。

■トライトンが「日本市場にハマる可能性が高い」と言えるワケは?

 筆者(桃田健史)は、タイの生産拠点であるミツビシ・モーターズ・タイランド(MMTh)など、三菱の東南アジアでの生産・販売の拠点をこれまで継続的に現地取材してきました。

 そうした中で、歴代トライトンや三菱の各種モデルを東南アジアで試乗していますが、現地ユーザーの抱いている三菱のブランド力を高さに驚かされる機会が少なくなかったです。

 だたし、三菱にとって厳しい時期もあり2000年代から2010年代にかけての三菱は、アメリカでの販売不振など影響もあり、経営の立て直しが最優先されていました。

 それが日産との連携を経て、ルノー・日産・三菱アライアンス体制となり、いまでは「三菱らしさ」を深堀りできる経営体質への転換を遂げているのです。

 直近の日本市場でみれば、三菱が長年に渡り地道に研究開発してきた独自の電動化技術が「アウトランダーPHEV」と、「eKクロスEV(および日産サクラ)」によって花開いてます。

多目的に使える新型「トライトン」は日本市場でどのように受け入れられるのか?

 さらに、コロナ禍を経てユーザーの”クルマの使い方”や”クルマに対する価値の判断”が変化する中、デリカ「D:5」で培った三菱のブランド力が「デリカミニ」という、三菱選びの新たる選択肢を生みました。

 この延長上で、「トライトンが日本市場にハマる可能性が高い」と言えるのではないでしょうか。

 現在、日本で正規新車販売されているピックアップトラックはハイラックスのみの状況。

 そこにトライトンが参入することで、ピックアップトラックが”ニッチな市場”ではなくなる可能性もあリ得ます。

 ユーザーは、多目的車としてピックアップトラックをSUVと同列視しながら、愛車選びをするようになるかもしれません。

 果たしてトライトン、日本でどこまで販売を延ばすことができるのか、要注目です。

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