スバルのステーションワゴン「レヴォーグ」には大きく3つのグレードがあり、それぞれで最先端の運転支援システム「アイサイトX」の有無が選択できます。そのなかで、もっとも価格が安い「GT」とはどのようなグレードなのでしょうか。
■まさかのオーディオレス仕様！ 最先端のディスプレイはどうなる？
いまでは貴重な存在ともいえる国産ステーションワゴンですが、そのなかでも堅調な販売を見せているのがスバル「レヴォーグ」です。
現行モデルは2020年にフルモデルチェンジした2代目モデル。前身となる「レガシィ」のグランドツーリングのDNAを継承しながら「先進安全」「スポーティ」「ワゴン価値」を進化させたパフォーマンスワゴンとしてラインナップされます。
レヴォーグは、シャープでスポーティな外観デザインと、先進的で落ち着いた雰囲気のインテリアを採用。
1.8リッターターボエンジンに加え、2021年には高性能な2.4リッターターボエンジンも追加し、インナーフレーム構造のスバルグローバルプラットフォームと組み合わせることで、卓越した走行性能を実現しました。
また、安全性能においては、リアルワールドにおける実用性を進化させた「新世代アイサイト」を全車標準装備。
さらに、3D高精度地図データを採用した高度運転支援システム「アイサイトX（エックス）」を搭載したグレードも用意され、ロングドライブもストレスなく走行することが可能となっています。
そんなレヴォーグのなかで、もっとも安価な「GT」グレードは310万2000円（消費税込）と、300万円少々で手に入ります。一体どのような仕様なのでしょうか。
レヴォーグには、「GT」「GT-H」「STIスポーツ」の3つがあり、さらにそれぞれアイサイトXを搭載する「EX」と非搭載のグレードが用意されます。
最廉価の「GT」はアイサイトX非搭載のグレードとなっており、高速道路で渋滞時に手放し運転ができたり、ウインカーを操作するだけで車線変更を自動でおこなってくれる高度な運転支援機能はないものの、次世代アイサイトは標準装備となっているのでその点では高い安全性を誇ります。
GTに搭載されるのは、177馬力、300Nmを発揮する1.8リッターターボエンジン。中低速域（1600-3600rpm）で最大トルクを発生し、街乗りでもそのパワーを十分感じることができます。この点でも同じエンジンを搭載する上級グレードと変わりありません。
GTの外観は、フロント下部のメッキパーツやヘッドランプの加飾がないといったことや、ホイールが17インチになるなど、最上級のSTIスポーツ系と比べるとややシンプルです。
内装は、より上級なグレードに備わるインパネ／プルハンドル／カップホルダーのアンビエント照明やアルミペダルといったプラスアルファの装備はないものの、運転席の8ウェイパワーシートやピアノブラック調＋シルバー加飾の本革シフトレバーのほか、インパネ、シート、ハンドルなどにシルバーステッチが施され、居心地の良い空間を演出しています。
これらの内外装の装備を見ると、最廉価グレードでもかなり充実しているといえるでしょう。
一方で、GTはオーディオレス仕様となり、インパネ中央に配される11.6インチの大型ディスプレイはメーカーオプションです。
通常は上部に2DINスペース、下部に7インチディスプレイが配置された必要最低限の装備が備わり、大型ディスプレイによる先進感は感じられないものの、その分自分好みのカーナビを選べるというメリットがあるといえるのではないでしょうか。
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最上級のSTIスポーツであっても、アイサイトX非搭載のグレードはオーディオレス仕様となりますが、レヴォーグ購入者の9割以上がアイサイトX搭載車を選択しているといい、高性能なステーションワゴンだけに最新の運転支援システムによる快適なロングツーリングを楽しみたいという人が多いのかもしれません。
ちなみに、アイサイトX搭載車と非搭載車の価格差は38万5000円です。
オーディオレス仕様に11.6インチの大型ディスプレイをメーカーオプションで装着すると27万5000円となり、コネクティッドサービス「SUBARU STARLINK」や前側方警戒アシストなども含まれます。
ただし、あと10万円を追加すればアイサイトXの最先端技術が手に入るのですから、多くの人がアイサイトX搭載車を選択しているのも納得です。
アイサイトX非搭載で最廉価のGTは、レヴォーグのなかでもかなりのレアモデルだといえそうです。