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なぜ「同じ違反内容」でも金額違う? 6000円から1万2000円に変わる謎… 条件により異なる理由とは

くるまのニュース 2023年8月17日 9時10分

道路交通法違反をしたときに支払う反則金ですが、同じ違反をしても車体や場所により金額が異なります。それでは、実際にはどのように変わるのでしょうか。

■反則金とは?罰金とは?同じ違反点数でも金額は変わる

 公道で道路交通法違反をした場合には違反内容に応じて反則金が科せられますが、同じ違反をしても車体や場所により金額が異なります。
 
 それでは、実際にはどのように変わるのでしょうか。

 交通違反をすると、警察から違反切符を渡されます。これは、違反に応じてその人を処分し、さらに違反点数も存在し、一定の基準になると免許資格を停止または取り消すという行政制度です。

 違反で発生するお金には、反則金と罰金の2種類がありますが、両者はどう違うのでしょうか。
 
 そもそも、交通違反をした人は刑事罰を問われて裁判に進むことになります。このとき罪状により請求されるものを罰金といいます。

 しかし、6点未満の違反であれば、反則金を払うことで刑事事件として立件はされません。また、前科もつかないことになります。

 6点未満の違反には、駐車違反や一時停止違反、整備不良などの違反が該当し、これらは俗に青切符と呼ばれます。

 ただ、青切符でも、反則金を払わなければ刑事手続きが行われる可能性もあるので注意が必要です。

 対して、酒酔い運転や無免許運転など、重大な交通違反については反則金の制度はありません。

 どれも刑事処分として罰金が課せられ、こちらは赤切符と呼ばれています。

 このように、反則金と罰金はそれぞれの役割があります。

 それでは、実際に支払う金額はどのように決められているのでしょうか。

 交通違反はその種類によって違反点数が定められています。

 しかし、反則金は点数と直接結びついているわけではなく、クルマやバイクといった車両の種類や制限速度など、違反の内容を加味したうえで細かく金額が定められています。

 そのため、同じ点数でも反則金額が異なることがあります。

 たとえば、普通車がスピード違反した場合、15km未満のスピード違反であれば、違反点数は1点で、反則金は9000円です。

 これが15kmから19km未満の違反になると、違反点数は1点と変わりませんが、反則金は1万2000円と高額になります。

■なぜ車体の大きさによって違反金が変わるの?違反した場所により反則金が変わることも…

 同じスピード超過でも、車両により金額が異なります。

 原付バイクで15km未満のスピード違反をした場合、反則金は6000円となる一方で、大型車なら1万2000円となります。

 それでは、なぜ車体の大きさによって反則金が変わるのでしょうか。警察庁広報課の担当者は次のように話します。

「反則金の金額については、個々の違反の危険性は違反車両の大小等によって異なることや、罰金の科刑実績等を勘案して、違反車両の大小等によって差を設けています」

 車体の大きさにより反則金は異なりますが、違反した場所によっても違反による対応は変わります。
 
 ここで、反則金と罰金との関係についてみてみます。

 スピード違反については、一定速度を超えると反則金ではなく罰金が課せられます。

 それも、一般道で違反したのか高速道路なのかによって細かく定められています。

 一般道を走る場合は、制限速度を30km以上のスピード違反をすると刑事罰の対象になります。

 その際の罰金は普通車の場合で10万円以下、または6ヶ月以下の懲役が課せられます。違反点数は6点です。

 高速道路であれば、制限速度を40kmを超えると刑罰に問われ、違反点数は同じく6点です。

 なお、罰金の金額は10万円以下とありますが、具体的には裁判により決まるため、反則金のようにあらかじめ定められてはいません。

反則金を期日までに収めないと送られてくる「交通反則通告書」

 ちなみに、高速道路では最低速度違反もあります。特に最低速度が定められていない状態で50km以下で走行すると違反となりますが、点数は1点、反則金は6000円です。

 もうひとつ、一時停止違反をした場合も、場所により反則金が異なります。

 一時停止線や標識前で一時停止しないと、普通車なら7000円の反則金です。

 踏切の前で停止しなければ反則金は9000円に上がります。

※ ※ ※

 交通違反は車体の大きさや違反をした場所などにより、反則金と罰金が多様に定められています。

 また、交通違反には、点数制度と刑事罪という罰則が設けられています。

 違反による減点や刑事罰を受けないためにも、安全運転の基本に立ちかえり、違反しないという心がけが大切です。

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