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三菱ふそう インドネシアでの生産拠点2社が設立50周年

くるまのニュース 2023年8月14日 15時30分

三菱ふそうトラック・バスのインドネシアでの生産拠点2社が設立50周年を迎えました。両社は、インドネシアのユーロIV排出ガス基準への移行に対応する小型トラック「キャンター」や中型トラック「ファイターX」の新車両ラインナップの市場導入を支えています。

■ノックダウン生産や部品組み立て

 三菱ふそうトラック・バスは2023年8月14日、インドネシアでのFUSO車両のノックダウン生産(部品を日本から輸出し、現地で完成車に組み立てる生産方式)および部品組み立てを行っている生産拠点2カ所が、設立50周年を迎えたと発表しました。

 2023年で設立50周年を迎えたのは、1973年に設立されたPT Krama Yudha Ratu Motor(以下KRM社)と、KRM社に隣接するPT Mitsubishi Krama Yudha Motors and Manufacturing(以下MKM社)です。KRM社はインドネシア市場向けにFUSOの小型トラック「キャンター」と中型トラック「ファイターX」の溶接、塗装、組み立てを行い、MKM社は「キャンター」のパワートレイン部品の組み立てと「キャンター」および「ファイターX」のキャブ床などのボディー部品のプレスと溶接を担っており、両社はインドネシアのユーロIV排出ガス基準への移行に対応する小型トラック「キャンター」や中型トラック「ファイターX」の新車両ラインナップのインドネシア市場導入を支えているとしています。

 MKM社では、建屋屋上に新たな太陽光発電設備を設置し、2023年8月11日に稼働を開始。新設備は、MKM社のプレス工場が一日に必要とするエネルギーの約14%を発電するといい、LED照明の使用や「グリーン電力証書」(再生可能エネルギーにより発電された電力の「環境付加価値」を証書化したもの)を活用したカーボン・オフセットの取り組みと合わせ、2023年にCO2排出量の前年比実質15%削減を目標としているとのことです。

 三菱ふそうトラック・バスは「カーボンニュートラル化が各国の自動車産業の重要な課題となっているなか、MKM社の取り組みによって、FUSO製品はインドネシアにおいてもサステナビリティに配慮した生産活動を行う」としています。

■「次の50年に向けて成功分かち合いたい」両社長がコメント

 MKM社とKRM社の両社長は、50周年を迎えるにあたって次のようにコメントしました。

MKM社の斎藤貴宏社長(左から3人目)、 KRM社のランベルタス・フタウルク社長(左から5人目)

 MKM社の斎藤貴宏社長は「50周年という節目は、インドネシアの自動車産業における当社の長年の存在感と成熟度を示すもの。当社は近代化と先端技術を取り入れた変革の真っただ中にあり、世界の自動車部品業界において、国際的な卓越した基準に従ったリーディング・プレーヤーとしての地位確立にまい進していきます。次の50年に向けて、成長、繁栄、そして成功を分かち合えることを強く望んでいます」と意欲を示しました。

 KRM社のランベルタス・フタウルク社長は「当社のビジョンはインドネシアにトラック組み立て産業を導入することにより、インドネシア人の生活の質を向上させることでした。2011年には三菱商事が新たな株主となって組織の改善を進めていただき、2018年には管理規格『IATF16949:2016』を取得、2019年には三菱ふそう車両に特化した組み立て会社になることができました。2022年にはユーロ4(欧州の排ガス規制)対応モデルを発売しました。当社は、すべての貴重なパートナーのみなさんとともに、ダイムラー・トラック・アジアの一員として、アジアで有数の商用車組み立て会社になることを目指します」と誓いました。

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