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ライバル躍進にも対抗! 小さいのに「車中泊」もOK!? 「デビュー7年」でも善戦! ホンダミニバン「フリード」人気が根強い理由とは

くるまのニュース 2023年9月3日 16時10分

ホンダ「フリード」は、2016年9月の現行型デビューからほぼ7年が経過しましたが、今なお根強い支持を集め続けています。その理由について、荷室や室内の使い勝手という面から掘り下げます。

■荷物を大量に積むアウトドア派は5人乗り仕様の空間に注目!

 コンパクトミニバンのトヨタ「シエンタ」は、2022年8月22日のフルモデルチェンジからおよそ1年が経過しましたが、常に販売ランキングのベスト5以内に位置するなど、高い人気を維持しています。
 
 一方ライバルのホンダ「フリード」は、2016年9月の現行型デビューからほぼ7年が経過しましたが、今なおベスト10の売れ行きを保っています。根強い支持を集める理由のひとつには「車中泊」性能の高さもありそうです。

 現行型(2代目)フリードは、5ナンバー枠に収まる全長4265mm、全幅1695mmのコンパクトなボディの中に、3列シート・最大7人乗りを巧みにレイアウトしたのが特徴。

 メイングレードは2列目席を左右独立のキャプテンシートにした6人乗り仕様で、3列目席へのアクセスも良好なのも魅力です。

 数値上はライバルのシエンタのほうが大きく広いといいますが、実際に乗ってみた印象では、開放的なフリードの室内空間も十分に広く感じられます。

 1.5リッターガソリンモデルに加え、1.5リッターハイブリッドモデルを用意し、FF(前輪駆動)と4WD(四輪駆動)が選択可能です。

 そんなフリードには、2列シートレイアウト・5人乗りの派生モデル「フリード+(以下、フリードプラス)」も用意され、アウトドアユーザーなどから根強い支持を集めています。

 その特徴は、ライバルをしのぐ凝った造りの荷室空間にあります。

 単に3列目席を取り払うだけでなく、荷室部分をフロア部から壁面まで丸々すべて専用に開発し、壁面まで四角く効率的に空間を確保しました。

 3列シート仕様よりも一段と低いフロア高を実現させ、荷室には耐荷重200kgの専用「ユーティリティボード」を設置。

 荷室を上下2段に分割し、スペースをさらに有効活用できるほか、ダブルフォールダウン機構と組み合わせることで、前倒しした背もたれとユーティリティボードが一体化できます。

 荷物が大量に積めるうえ、停車時に前席を前倒しすれば、5ナンバーのコンパクトクラスでは異例ともいえる、大人2人が余裕で就寝できる「ベッド」空間が現れます。

 シエンタにも2列・5人乗り仕様が設定され、後席を倒せば同様にフラットな荷室が拡がりますが、四角く使いやすい空間という意味では、今もなおフリードプラスに優位性があります。

 旅先で車中泊を楽しんだり、アウトドアレジャーで大量の荷物を運びたいと考えているなら、各販売店でライバル2モデルの荷室空間を確認し、使い勝手をイメージした比較をしてみると良いでしょう。

※ ※ ※

 ライバルのモデルチェンジに先駆け、ホンダは2022年6月にフリードシリーズの一部改良を実施しています。

 運転席・助手席シートヒーターやコンフォートビューパッケージ、ロールサンシェードや、シート表皮にフッ素樹脂加工(撥水撥油加工)を施し汚れの染み込みを防ぐ「FABTECT(ファブテクト)」などを新たに標準装備としました。

 加えて、内外装にブラックのアクセントカラーを取り入れた特別仕様車「BLACK STYLE」も追加設定しています。

 こうした地道な改良の積み重ねも功を奏し、フリードシリーズは2022年(1月から12月)の1年間に7万9525台を販売し、総合6位にランクイン(自販連調べ、軽自動車を除く)し、同期間のシエンタ(6万8922台/8位)を超える人気を集めました。

 とはいえ、先代のフリード(初代/2008年デビュー)は、6年でフルモデルチェンジしており、現行型もSNSなどでは刷新の噂も聞こえ始めています。

 次期型フリードがどのようなクルマに進化するのか、ホンダの今後の動向にも目が離せないところです。

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