かつてフィアットは、同じくイタリアを拠点とする高級ブランド「グッチ」とコラボレーションした限定車を販売しました。一体どのようなモデルだったのでしょうか。
■全身「GUCCI」のコンパクトカーとは?
日本の狭い道路事情では、取り回しの良い軽自動車やコンパクトカーが日常の足として便利です。
国産メーカー各社は、日本に適したさまざまなコンパクトカーをラインナップしているなか、海外メーカーでもコンパクトカーに力を入れるブランドがあり、それがイタリアのフィアットです。
なかでも、全長3570mm×全幅1630mm×全高1520mmのフィアット「500/500C」は愛らしいスタイリングが人気のモデル。
正しくは「チンクエチェント」と呼ばれ、イタリア語で「500」を意味しています。また、500Cの「C」はボディタイプの「カブリオレ」を意味しており、ルーフにソフトトップを備えたモデルです。
そんな500/500Cに、かつて高級ブランドとコラボレーションした特別モデルが存在しました。一体どのようなモデルだったのでしょうか。
1957年に登場したフィアット「NUOVA 500(ヌォーヴァ・チンクエチェント)」は、イタリア人の足車として大ヒットした名車です。
その500をオマージュしてデザインされた新しい500は、プレミアムなコンパクトカーとして2007年に発売され(日本では2008年)、世界中でヒットしました。
そして2011年、フィアットと同じくイタリアのファッションブランドである「GUCCI(グッチ)」が創立90周年を迎え、その記念にフィアットとコラボして「500 by Gucci」を発売。
ボディカラーはホワイトとブラックの2色が用意され、グッチを象徴するカラーである「グリーン/レッド/グリーン」のストライプがボディサイドやリアに描かれています。
また、リアやサイド、ホイールにグッチのエンブレムを装着。内装はシートにグッチのロゴと模様が施され、シートベルトもグッチのカラーに仕立てられており、プレミアムな雰囲気を演出していました。
この500 by Gucciは日本にも導入され、価格(消費税5%込)は500(300台限定)が260万円、500C(100台限定)が294万円で販売。思ったよりリーズナブルに“グッチのクルマ”を手に入れることができたようです。