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なぜコインPの「料金トラブル」絶えない? 「最大1500円」でも法外な金額に… 利用者がとれる対策とは

くるまのニュース 2023年9月5日 9時10分

度々問題となるのは「コインパーキングの看板の料金表示が分かりにくい」という問題。利用者は一体どのような点に注意すれば良いのでしょうか。

■間違えやすい!?「最大料金○○円」の罠

 クルマで出かける際にコインパーキングを利用する機会があります。
 
 そこで度々問題となるのは「コインパーキングの看板の料金表示が分かりにくい」ということです。
 
 では、利用者は一体どのような点に注意すれば良いのでしょうか。

度々問題となるのは「コインパーキングの看板の料金表示が分かりにくい」ということ

 ドライバーの中にはできる限り駐車料金を安くしたいと考え、設置されている看板の料金を見て利用するか決める人も少なくありません。

 しかし、コインパーキングの利用に関してはときどき、「利用料金の分かりにくさ」が問題になる場合があります。

 消費者庁が公表している「時間貸し駐車場の料金表示について」という文書では、全国の消費生活センターに寄せられた相談について、次のような事例を掲載しています。

「『1日最大500円』と表示され、『最大料金は当日限り』という注意書きが小さく表示されている駐車場を、注意書きを見落として、最大料金の繰り返し適用があるものと誤解して5日利用したところ、2,500円ではなく、20,000円以上請求された」

「『最大24時間2000円』と表示され、24時間経過後は通常料金が加算されるが、その旨が表示されていない駐車場を、最大料金の繰り返し適用があるものと誤解して3日間利用したところ、6,000円ではなく数万円請求された」

 これらのように、料金体系に関する注意書きがとても小さく記載されていたり、そもそも説明書きがなかったりする場合があります。

 SNS上においても同じように「最大料金の繰り返しがないタイプの駐車場で料金がやばいことになった」、「コインパーキングに停めたら、土日は最大料金の適用がなくて高額だった」などの声が多く寄せられています。

 コインパーキングの料金表示に関しては利用者から国民生活センターに多くの苦情が寄せられています。

 それを受け、2014年に唯一の業界団体である一般社団法人日本パーキングビジネス協会(JPB)が「時間貸駐車場における表示・運用に関するガイドライン」を公表し、より分かりやすい看板表記についての指針を示しました。

 これにより、ガイドラインに沿った看板は増加したものの、それでも未だに分かりにくい表記の看板が残っているのも事実です。

■利用時にはどのような「部分」に気をつけるべき?

 ではコインパーキングを利用する際、利用者はどのような点に気をつければ良いのでしょうか。

 まず、駐車する前にコインパーキングの看板をよく確認することが大切です。

 たとえば、看板に「最大料金○○円」などと記載されている場合には、最大料金が繰り返し適用されるのか、あるいは1回限りといった制約があるのかを確認しましょう。

 具体的には、最大料金について「駐車後24時間毎繰り返し適用」などと記載されていれば料金は「最大料金×利用日数」になります。

 その一方「入庫から24時間最大料金」や「最大料金1回限り」などと書かれていた場合、最大料金は1回しか利用できず、その後は時間に応じて料金が加算されていきます。

看板の表示が分かりづらく…予想以上の料金が徴収されることも(画像はイメージ)

 また「当日最大料金」と記載されていた場合には、最大料金が駐車した当日(入庫から24時まで)に限られ、日付が変わると通常料金に切り替わるため注意が必要です。

 看板をよく確認しても料金体系が理解できない場合には、記載されている連絡先に問い合わせるか、思い切ってその駐車場を利用しない判断をしても良いでしょう。

 そのほか、利用者の誤解を招きやすい料金表示については消費者庁の「景品表示法違反被疑情報提供フォーム」に報告するのもひとつの方法です。

 そのような料金表示は景品表示法に規定する「有利誤認」として法律に抵触する可能性があり、事業者に対しては消費者庁から措置命令などの対応をとる場合があります。

※ ※ ※

 コインパーキングに設置されている看板の中には、料金が分かりにくい・誤解を招きやすい表記のものが存在します。

 駐車する前に内容をよく確認するほか、万が一に料金トラブルになった場合には、消費生活センターといった窓口へ相談しましょう。

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