2023年冬から再投入されることが決まったホンダのミニバン「オデッセイ」は、2023年9月から先行受注が開始されました。
■販売店で先行受注がついに開始
ホンダは最上級ミニバン「オデッセイ」を2023年冬に発売します。
9月から先行受注が開始されたようですが、価格やラインナップはどうなるのでしょうか。
1994年にデビューしたオデッセイは、広い空間にセダン並みの快適性能や走行性能を両立し、背の低いスタイリッシュなデザインを採用したことが支持され、瞬く間に人気車となりました。
最新モデルは5代目で、2013年11月に登場。歴代モデルに共通する乗り心地・走行性能はそのままに、新たに両側スライドドアを装備しました。
立体駐車場に収めるために低く維持されていた全高も拡大され、堂々としたフロントフェイスや、オットマンとシートバック中折れ機能を持たせた2列目シート「プレミアムクレードルシート」を採用するなど、上級クラスミニバンへとなりました。
その後、2モーターハイブリッドモデル(のちに「e:HEV」という名称を使用)を追加するなど改良を重ね、2020年11月には力強い印象の新デザイン採用に加え、インテリアの質感の向上、先進運転支援「ホンダ センシング」の機能なども高めた大規模な刷新を実施しました。
しかし、オデッセイの製造を担当していた狭山工場の閉鎖を理由とし、改良実施から1年ほどで生産を終了。多くのユーザーからオデッセイの終了を悲しむ声が聞かれました。
そして、販売現場からも復活を強く希望する声があったことから、ホンダは2023年4月にオデッセイの再投入を明らかにし、中国で現地生産されている改良型を輸入販売することを決定しました。
新モデルでは内外装ともに一部が変更され、エクステリアは横バーが5本になった新デザインのフロントグリルを採用するほか、スモークのテールランプを採用し、精悍な表情に一新。
インテリアは、シフトレバーとして新たにエレクトリックギアセレクター(ボタン式電制シフト)を装備しています。
また、プレミアムクレードルシートも進化しており、パワーシートになったことに加え、折りたたみ式のセンターテーブルとシートヒーターを装備しました。
ホンダ センシングは近距離衝突軽減ブレーキ、オートハイビーム、急アクセル抑制機能(オプション)が追加され、安全性能の刷新も図っています。
オデッセイ新モデルについて、都内のホンダ販売店スタッフは以下のように話します。
「冬の発売を予定していますが、先行受注は9月第1週からスタートしています。
中国からの輸入となるため、現地の完成検査に加えて国内で別に検査などを設ける予定ですが、最初の受注分では年度内(2024年3月)までには納車ができる予定です。
なお、最初の受注は9月7日前後には埋まってしまう予定で、早めの検討をお願いします」
ラインナップは2モーターハイブリッドのe:HEVのみとなり、グレードは「e:HEV ABSOLUTE(以下アブソルート)」「e:HEV ABSOLUTE EX(以下アブソルートEX)」「e:HEV ABSOLUTE EX BLACK EDITION(以下ブラックエディション)」の計3タイプを設定するといいます。
価格はアブソルートが480万円、アブソルートEXが500万円、ブラックエディションが516万4000円とのことです。
このうち新タイプとなるブラックエディションは最上級グレードに位置し、エクステリアのメッキ加飾がダーク化されたほか、ブラックの専用エンブレムを装備し、引き締まったイメージを与えます。
なお、正式発売は2023年冬を予定しており、具体的な時期に関してはまだ明らかにされていません。