様々な標識が存在する高速道路ですが中には「コーヒーカップ」と「ナイフとフォーク」を見かけることがあります。これはどのような意味を表しているのでしょうか。
■ご飯が食べられるSA・PAの標識。「コーヒーカップ」と「ナイフとフォーク」の違いとは
高速道路で見かける「コーヒーカップ」と「ナイフ&フォーク」の標識。
どちらも食事に関係したものとはわかりますが、いったいどんな違いがあるのでしょうか。
高速道路を走っていて、休憩したいときに見つけるとうれしくなるのが「コーヒーカップ」や「ナイフ&フォーク」の標識です。
数キロ前から設置されていて、そこまでの距離や混雑状況が表示されているものもあり頼りになります。
しかし、どちらかを見つけたら寄るけれど、ふたつの違いを意識している人は少ないのではないでしょうか。
これらの標識はどちらも、サービスエリアやパーキングエリアにご飯を食べるスペースがあることを示しています。
サービスエリアは、人とクルマに必要なサービスを提供する休憩施設です。
対して、パーキングエリアではドライバーの疲れをとるためのサービスを提供しています。
では、そのうえでコーヒーカップとナイフ&フォークはどう違うのでしょうか。
NEXCO東日本の担当者は「軽食堂を『コーヒーカップ』、レストランを『ナイフ・フォーク』としております」と話します。
コーヒーカップは、そば・ラーメンや簡単料理など軽食を提供するサービスエリアやパーキングエリアです。コンビニや土産物店が入っているところもあります。
よりしっかりとした食事ができるのは、ナイフ&フォークの標識です。
テーブル席に着席するレストランが入っているとイメージするといいかもしれません。
つまり、コーヒーカップとナイフ&フォークの標識は提供する食事の違いを表しています。
とはいえ、実はサービスエリアとパーキングエリアには明確な線引きがないようです。
例えば、レストランやガソリンスタンドがなくこじんまりとしたサービスエリアがあったり、広いパーキングエリアにレストランやガソリンスタンドが設置されていたりすることもあります。
そのため、パーキングエリアだから小さい店しかないというわけでもありません。
■コーヒーカップ標識でも商業施設がある三芳パーキングエリア
関越自動車道の三芳パーキングエリアは、コーヒーカップの標識ながら、「Pasar三芳」(パサールみよし)という商業施設として運営されています。
PasarはNEXCO東日本が展開する商業施設のブランドで、パサール三芳は、「パサール 幕張」「パサール 羽生」に次いで2009年にオープンしました。
建物の面積は約3400平米と広々。フードコートや飲食店をはじめ、ショッピングゾーン「旬撰倶楽部」(しゅんせんくらぶ)など約20店舗が揃います。
具体的にフードコートをみてみましょう。
窓から差し込む光が明るく、白木と緑を基調にしたテーブル席がいくつも並んでいます。施設のコンセプトは「自然と調和したナチュラルモダン」ですが、それがよく感じられる造りです。
スペースの周辺には、肉丼や親子丼、そば、スパゲッティ、ラーメンと気軽なメニューの店舗がずらり。埼玉らしく深谷ねぎそばも食べられます。
その隣、イベントスペース脇には、施設でいちばん大きい食事処の回転寿司店が構えています。
施設の半分ほどを占めるのは、数々のテイクアウト飲食店です。
三芳町名物のさつまいもを使ったスイーツや、川越名物の太麺焼きそば、地元素材のソフトクリームなどご当地メニューに挑戦することもできます。
お土産にご当地グルメを買うなら旬撰倶楽部です。埼玉のウインナーや漬物、お惣菜を販売するほか、群馬や新潟、長野のお菓子なども手に入ります。
このような大きな施設であるにも関わらず、「軽食」を意味するコーヒーカップの標識であることについて、NEXCO東日本の担当者は「フードコートを軽食堂としているためで、パザール三芳はコーヒーカップ標識のシンボルとしております」と話します。
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高速道路上には約15キロごとにパーキングエリアが設置され、さらに50キロ間隔でサービスエリアがあります。
ドライブをより楽しむなら、コーヒーカップやナイフ&フォークの標識をもとにして、名物料理などを事前に調べておくといいかもしれません。