クルマには「ナンバープレート」が装着されており、これによって一台一台を識別することが可能です。では飛行機や船にも、クルマでいうナンバープレートにあたるものが装着されているのでしょうか。
■「飛行機」や「船」にもナンバープレートはあるの?
クルマは車体の前後に取り付けられている「ナンバープレート」で、一台一台を識別できます。
バイクや電動キックボードなども、車体後部にナンバープレートが付いています。
ではそれ以外の乗り物、例えば飛行機や船も、クルマでいうナンバープレートにあたるものが装着されているのでしょうか。
意識して見ないと気づきにくいものですが、実は飛行機にはクルマのナンバープレートと同じように、その飛行機を識別する「機体記号」が各機体に振られています。国際民間航空機関(ICAO)による世界共通のルールです。
機体記号は「国籍記号+登録記号」で構成されています。国籍記号は、日本なら「JA」、アメリカなら「N」、イギリスなら「G」、フランスなら「F」といった具合です。
そしてこの国籍記号の後に、数字とアルファベットを組み合わせた4桁の登録記号が続きます。
必ず数字の後ろにアルファベットが来るルールがありますが、それ以外はどの数字とアルファベットを使っても良いことになっています。また、それぞれの国で独自に命名ルールを設けている場合もあります。
この機体記号は飛行機の特性上、クルマのように「プレート」のような形状で装着することはできないため、主翼や尾翼、胴体面に直接ペイントしたりステッカーを貼ったりするなどして表示します。
空港などで機体記号を探す際は、尾翼を眺めてみると見つけやすいでしょう。
■じゃあ「船」はどうなのか?
船も飛行機同様、「船舶番号」というナンバープレートのようなものが存在します。
日本では、「船舶原簿」というものに船の「大きさ」「所有者」、そして義務付けられている定期検査の情報を登録し、すべての船を管理しています。
国内の船は必ず申請・登録を行い、日本船舶としての国籍を証明する船舶国籍証書の交付を受けなければなりません。
このときに発行されるのが「船舶番号」です。
船舶番号はクルマのナンバープレートと同じく、必ず船体の見やすいところに表示しないといけません。
例えば、大型船舶(総トン数20トン以上)は船籍、船名、船舶番号を、小型船舶(同20トン未満)は定期検査済年票と船舶番号で構成された「船舶検査済票」と、都道府県名、次回の検査時期を示すステッカーを船体に貼り付けます。
国に登録し、個別の番号が発行され、さらに定期的な検査が義務付けられているのは、クルマの車検と似ていますね。
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このように、飛行機や船にもクルマのナンバープレートと同じような役割のものが表示あるいは装着されています。
「知らなかった」という人も意外と多いのではないでしょうか。
今後、飛行機や船を目にする際は、どこに機体記号や船舶番号があるのか探してみるのもおもしろいかもしれませんね。