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中古で買った車が「リコール」!? “放置”は絶対NG! 正規ディーラーで直してもらえる? すぐに対処すべきワケ

くるまのニュース 2023年9月19日 20時10分

ディーラーから「純正部品の不具合・無償交換のお知らせ」が届くことがありますが、これは「リコール」か、それに準ずる部品や機構に不具合が見つかったため、対策部品に交換してくださいという通知です。案内があったらどうすれば良いのでしょうか。

■ある日突然届く「リコール」のお知らせ

 所有するクルマのディーラーから「重要なお知らせ」といった封筒が届き、開けてみると「純正部品の不具合・無償交換のお知らせ」なる文言が記載されています。
 
 これはクルマに使用されているパーツに不具合が発見され、対策を施したものに無償で交換してもらえるという、「リコール」の案内です。

 リコールとは、国土交通省が定めた制度で、設計・製造過程において問題が発生したことを発見した場合、メーカーとして交通大臣あてに事前届出を提出して、回収・修理をおこない重大なトラブルを未然に防ぐというものです。

 あくまでメーカーが自主的に、回収・修理することが前提となっており、ユーザーがクルマを持ち込み、対策部品に交換してもらうのが一般的です。

 では、リコールのお知らせが届いたらどうしたら良いのでしょうか。

 中古車店などでクルマを購入した場合、正規ディーラーとの付き合いがない場合があります。

 今回、筆者(金田ケイスケ)の所有するクルマ(輸入車)がリコール対象となり、「無償交換のお知らせ」が届いたのですが、10年も前の年式のクルマで、しかも正規輸入ディーラーではない中古車店での購入のため、本当にリコール対応してもらえるのか疑心暗鬼でした。

 購入した中古車店に確認したところ「ぜひとも(ご自分で)交換してきてください」とのこと。リコールになったのは小さい部品でしたが、箇所によってはエンジンが突然かからなくなったり、操作ができなくなるなど重大な欠陥に結びつく可能性もあるといい、リコールの案内に従い、もっとも行きやすいディーラーに入庫の予約を入れまました。

 もちろん、普段からお付き合いがあるディーラーがあれば、そこに連絡しましょう。

 突然出向いても、ディーラーのスタッフがほかの顧客の対応に追われて待たされるだけですし、部品の入荷の状況もあるかと思うので予約は必須です。

 そして作業日時が決まったら、当日ディーラーに出向くだけ。必要なものは、届いたお知らせと車検証程度で、何か別の書類を用意する必要はありません。

 今回のリコールの内容は「エンジン始動に使用するパワースイッチの不具合」とのことで、劣化すると塗装面が剥げてササクレ状態になる可能性があるというので、エンジン始動時に触れたときに手を傷つけてしまう前に対応部品への交換となりました。

 流れるように案内されて作業時間の目安を伝えられ、パーツを交換してもらいます。そんな簡単な交換のため、作業時間は10分程度。むしろ肩透かしを食らった感すら感じるほど、あっけなく交換が完了しました。

※ ※ ※

 今回のリコールは交換が簡単に済んだのですが、操作系のパーツなどの不具合の場合は数日入庫することもあるといいます。

 事前に予約するときに、作業時間がどれくらいかかるのか聞いておきましょう。

■なぜリコールを放置しちゃダメなのか?

 自分のクルマがリコール対象かどうかを確認する方法としては、メーカーや販売ディーラーの公式サイトで確認することのほか、内容によっては国土交通省のウェブサイトでも確認できます。そして、封書などでお知らせが届くケースもあります。

 リコール対象であることがわかったとき、なかには安易に「もう何年か乗ってるし、大丈夫でしょ」と自己判断する人や、縁もゆかりもないディーラーに出向くのが億劫な人もいるかもしれませんが、ここは素直に無償交換してもらうのが良さそうです。

ユーザーはリコールを放置してはいけない

 というのも、やはりきちんと無償交換してもらうほうがメリットは大きいから。ディーラーの担当者によると、リコール対象車で事故が起きてしまった場合、リコール修理を怠ったユーザー側に責任が生じるケースもあるといいます。

 またパーツによっては、交換しておかないと車検が通らなくなることもあり得るとのこと。しかも純正部品でないと対応できないケースも含まれるため、できるだけ速やかに対策部品に交換しに来てほしいのだそうです。

 そして今回、正規ディーラーに入庫したことで、改めてメーカー側にユーザー登録されることになりました。これは非常に大きなメリットで、今後も同様のリコールや、または重大な故障などが発生した場合、中古車店で直せないようなものはディーラーに相談することも可能になります。

 中古車の場合は複数のユーザーが所有していた経歴の過程で、正規ディーラーとの繋がりが切れてしまうこともしばしば。実際に頼むことがあるかはともかく、繋がっておいて損はないはずです。

※ ※ ※

 リコール自体は致し方ないもので、この制度によって、不具合をメーカー自らの責任で無償交換してもらえるのは、ユーザーにとって大きなメリットといえます。

 もし手元にリコールのお知らせが届いた場合は、放置せずにしっかり中身を確認して、ディーラーでしっかりと部品を交換してもらいましょう。

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