2018年3月に全線開通した国道3号博多バイパスの、開通5年後の交通状況が公表されました。この道路では今後さらに、改良プロジェクトが計画されています。
■現道の交通量は約3割減
国土交通省九州地方整備局福岡国道事務所は2023年9月20日、国道3号博多バイパスの全通5年後の交通状況を公表しました。
博多バイパスは、福岡市東区を南北に走る延長7.7kmの道路です。
2018年3月に全線が開通して以降、交通の転換が進み、国道3号(現道)の12時間交通量は開通前(2018年3月6日)の5万2200台から、開通後(2023年10月5日)は約3割減の3万5900台に減少。一方、博多バイパス(バイパス北出口~石坂池交差点間)は2万1500台が通行しています。
これにより、現道の主要渋滞箇所の渋滞が解消。バイパスに並行する県道504号町川原福岡線の交通量も半減し、事故件数も減ったといいます。また、バイパス経由で福岡空港への所要時間短縮も実現しています。
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このようにバイパス全通により現道の渋滞は緩和されたといいますが、一方でバイパスは渋滞問題が顕在化しています。
博多バイパスの福岡市東区二又瀬新町から同博多区榎田にかけての1.6km区間(下臼井~空港口)は下臼井、新二又瀬川、空港口など信号のある交差点が連続して存在。そのため速度が低下して渋滞が慢性化しており、また、この区間を走るクルマの約6割が通過交通のため、それ以外の交通との分離が課題です。
さらに、隣接する福岡空港は、旅客数が羽田・成田・関西に次いで国内4位(2019年度、約2500万人)であり、2025年に向けて滑走路の増設事業が進んでいます。完成すると、空港アクセスルートにもなっている博多バイパスは交通量がさらに増加する見込みです。
このためバイパス南側の下臼井~空港口間では、7か所の信号交差点を高架橋で通過できるようにする事業が2022年度に始まっています。
4車線(片側2車線)の高架橋により、所要時間は5分ほど短縮される見込みです。