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ウマで公道を走るのに「免許」は必要? お酒を飲ませて乗ると何かの法律に引っかかる? 軽車両に区分されるウマの謎…

くるまのニュース 2023年9月24日 17時10分

地域によっては馬に乗っている人を見かけることもあります。しかし、公道を走る際には馬はどのような扱いになるかや、免許が必要になるかなどについてはあまり知られていません。

■馬で公道を走ってもいいの? 馬にまつわる交通ルール

 日本では、馬で公道を走ることが法律的に認められており、道路交通法では、軽車両に分類されます。
 
 その一方で、馬に乗ることが一般的とはいえないため、公道を走る際の交通ルールなどはあまり知られていません。

 まず、馬の分類が軽車両になっていることから、自転車などと同じ扱いになるため、免許を持っていなくても公道を走ることは可能です。

 注意点としては、歩道や路側帯と車道の区別がある道路において、馬で走るには車道を走行する必要がある点です。

 軽車両として道路交通法を守るのが義務付けられているため、信号や法定速度は守るのに加えて、右折時には二段階右折をしなければいけません。

 また、馬に乗って公道を走る際には免許は必要ありませんが、安全に街中などを走行できるだけの乗馬技術は必要不可欠です。

 当然のことながら、クルマやバイクと違って、馬は生き物なので、その時の周辺環境や体調によって安全に走行できるかどうかが大きく影響します。

 さらに、馬は想像よりも最高速度はかなり速いため、しっかりとコントロールしないと速度違反になってしまう可能性が高いです。

 軽車両扱いなので、飲酒して運転することも法律的に認められておらず、馬に乗る際には、飲酒は避けなければいけません。

 しかし、ここで気になるのは、馬に飲酒させて公道を走行した場合、整備不良として法律違反に該当するかという点です。

 馬に飲酒させて公道を走らせるのはグレーゾーンであり、馬に飲酒させる馬追祭りが存在しています。

 馬追祭りでは馬を興奮させる目的で飲酒させて、その暴れる姿が見どころとされていますが、飲酒した馬に乗って公道を走行していても問題になっていません。

 熊本県で伝統的に行われているお祭りなので、飲酒させた馬で公道を走行しても、特例として問題にされない可能性も考えられます。

 実際に道路交通法を始めとした法律を確認してみても、明記されている部分はないため、あくまでもグレーゾーンとして処理されているのでしょう。

 ただし、馬に飲酒させると興奮させてしまう原因なので、安全に走行するためにも飲酒させるのは止めておくべきです。

■馬に飲酒させたら整備不良扱いになる? 警察の見解は?

 熊本県の馬追祭りでは飲酒させた馬に蹴られて怪我をする人もいるため、道路に止めている間に誰かに怪我をさせてしまう恐れも考えられます。

 法律的にはグレーゾーンであっても、自分や周りの安全確保も考えて、馬に飲酒させた状況で公道を走行するのは危険です。

 他にも道路上に糞をして放置したまま返ってしまうと、地域によっては条例違反に該当するケースも考えられます。

 しっかりと馬に対してのケアもおこないながら、公道を汚さないような配慮が大切です。

 なお馬は軽車両に分類されるため、運転手が飲酒をして乗ることは認められません。

馬は祭りごとに欠かせない大切な存在(画像は流鏑馬のイメージ)

 しかし、熊本県ではその馬に飲酒させて公道を走行する祭りが存在するため、馬自体に飲酒させることは良しとされているのでしょうか。

 馬に飲酒させて公道を走行する行為について、とある警察関係者は次のように話します。

「馬に乗る場合、免許を所持している必要はありませんが、道路交通法が適応されるため、信号などは、もちろん守る必要があります。

 そのことから、馬に乗る人が飲酒することは法律違反に当たります。

 一方で、馬そのものに飲酒させることは、道路交通法よりかは、通常動物はお酒を飲まないという点から、動物愛護法など別の法律が適応される可能性はあるかもしれません。

 単純にクルマやバイクにガソリンの代わりに、アルコールをタンクに入れても飲酒運転扱いにならないのと同じことと考えられます」

 このように、馬に飲酒させて公道を走行することは道路交通法上は問題がなさそうです。

 その一方で、特別なお祭りなどを除いて、動物に強制的に飲酒をさせる行為などは動物愛護法など、別の法律で取り締まられる可能性があるようです。

※ ※ ※

 馬に飲酒させた状態での走行は、道路交通法上は問題がなさそうですが、安全面を考えるとわざわざ飲酒させる意味はありません。

 自分自身が飲酒して走行するのは飲酒運転に該当するため、馬も自分も公道に出る場合は飲酒は避けるのがベストと言えます。

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