東京モーターショーは、JAPAN MOBILITY SHOWと名前を変え、2023年は10月26日から11月5日まで開催されますが、このような自動車イベントでは様々なコンセプトカーや、新型車が発表され話題となります。2001年に開催された「第35回東京モーターショー」で、ホンダは斬新なコンセプトカー「UNIBOX」を出展していました。どのようなモデルだったのでしょうか。
■斬新スケスケミニバン!? 超コンパクトな「UNIBOX」とは
東京モーターショーは、JAPAN MOBILITY SHOWと名前を変え、2023年は10月26日から11月5日まで開催される予定です。このような世界各国で開かれる自動車イベントでは様々なコンセプトカーや、新型車が発表され話題となります。
2001年に開催された「第35回東京モーターショー」で、ホンダは車内が丸見えの斬新なコンセプトカー「UNIBOX」を出展していました。
ホンダは、2001年に開催された「第35回東京モーターショー」で、3.5リッターV型6気筒エンジンにモーターアシスト機構と先進の4WDシステムを組み合せたハイブリッド4ドア・ミッドシップスポーツカー「DUALNOTE(デュアルノート)」や、リアシートが電動モーター・コミューター「e-DAX」に変わる、クルマとバイクを融合した新しいスタイルのスポーツカー「BULLDOG(ブルドッグ)」、アウトドアの楽しみを広げる「移動空間」として開発したアクティブ・ユーティリティビークル「model X」など、意欲的なコンセプトカーを多く展示していました。
中でもユニークなのが、ボディ全体が半透明のUNIBOXでした。
このクルマについて、当時ホンダは「もっと自由にコミュニケーションして、生活の楽しさをもっと広げていくクルマ。そんな発想から生まれた、マルチ・ライフ・ターミナル」と説明していました。
開放的空間を求め、フルモジュールパネルとトラス骨格によるボックスデザインを採用。このパネルは、ビスによる取付けで着脱も可能で、オプションのアルミパネルやカラード樹脂パネルを組み合わせることで、自由にエクステリアデザインをアレンジできます。
ボディサイズは、全長3420mm×全幅1740mm×全高1890mmとかなりコンパクトですが、タイヤは6つ。その名の通り箱型でミニバンのような形状をしています。
インテリアは、シートポジションを自由にレイアウトできるフルフラットフロアとなっているほか、ウッドや革など天然素材を採用され、リビングのような室内空間となっています。
運転席には、誰もが簡単に運転できるように、ジョイスティック・コントロールシステムを採用。ハンドル操作に加え、加速・制動もこれ一つで可能です。また、パッシングやウインカーのスイッチも内蔵しています。
ミリ波レーダーやCCDカメラを随所に使用、車両間情報通信による衝突防止や路面インフラとの連携で対象物衝突防止などを実現しているほか、大型液晶リアビューモニターには、CCDカメラで捉えた映像が映し出されるなど、現代のクルマにも通じる先進安全装備が搭載されます。
また、フロントガラスに表示されるヘッドアップディスプレイと必要に応じて自動的にセッティングされる、インテリジェント・サブモニターからなるITインストゥルメントパネルも搭載。情報表示とともに、ナビゲーション、テレビ電話など、多彩な機能を装備していました。
パネルやドアには収納スペースが設けられ、発電機とナビゲーション付ショッピングカート「i-CARGO」や「MOBIMOBA」、「CAIXA」といった電動モビリティが搭載可能となっています。
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ホンダは当時UNIBOXについて以下のようにも説明していました。
「空間を極限まで開放し、人の快適さを追求しています。この快適空間には、乗員が心地よく過ごせる数々のアメニティも装備。ある時はカフェに、またリスニングルームにといった自由な使い方が可能です。アイデア次第で無限の使い方ができる、ミラクル・コミュニケーション・モビリティ。クルマの枠を超え、人が楽しむ空間をとことん追求した、FUN MAX! な新発想です」
先進安全装備や、電動モビリティの搭載、ワーケーションやキッチンカーとしての使用が可能そうな設計など、現代にも通じる“先進的な”コンセプトカーだったと言えるでしょう。
そんなクルマを2001年には送り出していたホンダが、今年のJAPAN MOBILITY SHOWでどのようなクルマを展示するのか、期待が高まります。