自分の希望条件に合う中古車を探すとき、他府県まで検索範囲を広げて探す場合もあるでしょう。しかし、自身の在住地域以外で中古車を購入すると、別途費用が発生してしまうといいます。
■遠くで「中古車」を買うと高くつく!?
自分の希望条件に合う中古車が見つからない場合、住まいのある地域だけでなく、他府県まで範囲を広げて中古車を探すこともひとつの手。
当然、対象となるクルマの台数も増えるため希望通りの一台が見つかる可能性が高まりますが、実はその一方で自身の在住する地域以外で中古車を購入すると、別途費用が発生してしまうといいます。どういうことなのでしょうか。
中古車を購入した場合には、「新しい所有者の在住地域にある運輸支局」で名義変更を行い、新しいナンバーを登録する必要があります。
例えば、東京都内在住の人が「同じ東京都内の店舗」で中古車を購入したのなら、手続きは東京都内の運輸支局が行います。
しかし群馬県や栃木県など、東京都以外の店舗で中古車を購入した場合、購入店舗のある県から都内の運輸支局まで誰かが行って手続きをしないといけません。
この名義変更は自分で行うこともできますが、手間が掛かるため業者に代行を依頼するケースがほとんどでしょう。
そのため、遠方で中古車を購入した場合、代行業者は自店舗のある県から購入者の在住地域にある運輸支局まで向かうと同時に車両も移動させ、登録手続きを行う必要があるのです。
こうした「他地域の運輸局への車両登録や名義変更の代行費用」が「他府県登録費用」と呼ばれるもの。
この他府県登録費用は、代行手続きにかかるさまざまな諸経費で構成されていて、例えば「行政書士」への代行費用や運輸支局までの移動費、さらにその他諸経費が含まれます。
代行費用の金額は都道府県によって異なるものの、他府県登録費用の総額はだいたい2万円から4万円となっています。
■遠方からの取り寄せや納車には「陸送費」も必要
遠方での中古車を購入した場合、他府県登録費用の他にも必要となる費用が存在します。
それは、店舗から自宅まで納車してもらう場合に発生する「店から自宅まで」の陸送費。
これはお店と自宅の距離にも左右されますが、隣接する県であれば1万円から2万円ほど。それ以上離れているのであれば、5万円以上と、距離に応じてどんどん高額になってきます。中でも離島の場合は、よりに高額になります。
この陸送費を少しでも安くしたいという人には、「自宅近くの系列店舗までクルマを運んでもらって受け取る」という方法があります。
陸送費が必要である点は同じですが、自宅よりも輸送距離が近くなるため、陸送費がわずかに安く済む可能性があるでしょう。
さらにもっと陸送費を浮かせたい場合、手間はかかりますが「自分で現地まで受け取りに行く」というのもひとつの手段です。
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このように、他府県で中古車を購入した場合には、在住地域で購入すればかからない費用である「他府県登録費用」と「陸送費」が発生することもあるのです。
上記の2つの費用だけでも総額で10万円前後となる可能性があります。
もし他府県の店舗で中古車を購入する際には、近場で探した場合と最終的にどちらがお得なのか、諸費用も含めた総額の見積もりを取得しましょう。また諸費用を軽減させる手段について、販売店が相談にのってくれる可能性もあります。
いずれにせよ見積もりは十分に比較検討した上で、クルマを探してみるのが不可欠といえます。