SNSでは、あるユーザーの愛車とのエピソードが話題を集めています。一体どんな内容なのでしょうか。
■なぜ? 社会人2年目でR33「スカイライン GT-R」を購入?
クルマを購入する際の選び方は、価格だけでなく好みのデザインか、乗り心地が良いかなど、人それぞれです。しかし、なかにはある一部の車種に対して、特別な想いを抱く人もいるかもしれません。
SNSでは、あるユーザーの愛車に関するエピソードが話題を集めています。一体どんな内容なのでしょうか。
りょう(@BCNR33_Colt)さんは、SNSにある2枚の写真とともに以下のようなエピソードを投稿しています。
「25年前、トイザらスで迷子になり泣きじゃくる小さな子供がいました。
店員のお姉さんは泣き止んでもらうために非売品のトミカをプレゼントしました。
無事に両親と再会し笑顔でお別れしました。
その子は大きくなり、そのトミカと同じクルマに乗っています。
あの時は本当にありがとうございました」
写真には、光る銀メッキが印象的なイベント限定非売品とされる日産「スカイライン GT-R(BCNR33型・以下R33 GT-R)」のミニカー「トミカ」と、りょうさんの現在の愛車、レッドボディにNISMOのホイールを履くR33 GT-Rが収められています。
トイザらスでの出来事をきっかけにGT-Rを夢見た少年が、今R33 GT-Rを所有しているというこの物語に、「胸熱!」「泣ける」「店員さんのお姉さんに届け」「まさにクルマとオーナーの出会いに物語あり」など多くの感動の声が集まっています。
今回SNSに投稿した背景についてりょうさんは、「たまたまYouTubeを観ていてオススメに出てきたGT-RのCMを観たことがきっかけです」と話します。
CMに出てくる少年が大人になって夢を叶えてGT-Rに乗っている姿を見て、自身の姿と重ね、過去の思い出をSNSに投稿したといいます。
現在、世界的な日本車人気から市場価値が著しく高騰し、社会人2年目に購入するクルマとしては手が届きにくいともいえるR33を選んだ理由には、どんな経緯があるのでしょうか。これについてりょうさんは以下のように想いを話してくれました。
「父親がスカイライン(画像によればR34型セダン)に乗っていたこともあり、私も密かにもらったトミカと同じクルマを所有してみたいという気持ちを抱いていました。
社会人2年目になって趣味用のクルマを探していた時に、ちょうど中古車サイトを見ていて出てきたのが現在所有しているクルマでした。
あのトミカをいただいた時からずっと夢だった、スカイラインGT-Rを所有するという夢を諦めきれず両親に相談したところ、社会人2年目でまだまだ収入も少ないなか、旧車の類いに足を踏み入れたクルマを所有することに対し最初は反対されました。
『お金は自分が頑張ってなんとかする』ということを伝えると、両親も折れたのか『ずっとあなたの夢だったんだからいいんじゃない』と背中を押してくれたのが決め手です。
スカイラインのなかでR33型モデルを選んだのは紛れもなくあの時迷子になった私を助けてくれたあの(トイザらスの)女性店員さんの影響だと思います」
りょうさんは最後にユーザーに向けて、「今後も愛車とのカーライフを全力で楽しみましょう」と想いを話します。
今回の話を伺うにあたって、りょうさんは25年前に撮影されたお父さまの愛車との写真や、今でも大切に宝物として飾っているトミカの写真も見せてくれました。
今回の投稿は、りょうさんのGT-Rに対する特別な想いと、かけがえのない出来事がきっかけを示す「愛車との物語」といえそうです。
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スカイラインGT-R(R33)は1995年1月に発売された2ドアスポーツカーです。
パワートレインは先代GT-R(BNR32型)と同様の2.6リッター直列6気筒ツインターボ「RB26DETT」型エンジンに電子制御4WDシステム「アテーサ E-TS」と5速MTを組み合わせ、最大出力280馬力・最大トルク37.5kgmを発揮。
ベースの4ドアセダン・2ドアクーペの「スカイライン」が先代からボディサイズの拡大がなされたことによる居住性の向上や、国内外のスポーツカーがベンチマークとするドイツのサーキット「ニュルブルクリンク」で、先代GT-Rよりも大幅にタイムを縮めた「マイナス21秒ロマン」を達成。
登場時は大型化されたボディに賛否はあったものの、現在では国産スポーツカーの代名詞として名を連ね、世界的にも人気のモデルとなっています。