ホンダはジャパンモビリティショー2023で新型SUV「プロローグ」を日本初公開します。新型プロローグとはどのようなモデルなのでしょうか。
■ホンダとGMが共同開発したSUV
ホンダは、「ジャパンモビリティショー2023」(2023年10月25日から11月5日)で、二輪車・四輪車・パワープロダクツ・航空機など様々なモビリティとその関連技術、コンセプトモデルを出展する予定です。
そのなかで、新型「プロローグ(プロトタイプ)」が日本初公開されるのですが、どのようなモデルなのでしょうか。
新型プロローグは、ホンダと米・ゼネラルモーターズ(GM)が共同開発したモデルで、GMの「アルティウム」バッテリーを採用したSUVタイプのEVです。
ホンダは2040年までにEV・FCEVの販売比率をグローバルで100%とする目標を掲げており、各地域の市場特性にあわせたEVの投入を進めています。そんななか新型プロローグは、北米におけるEV本格展開の先駆けとなるモデルとして投入されることになります。
ボディサイズは全長4879mm×全幅1989mm×全高1643mm、ホイールベースは3094mm。米国で販売されている6代目「CR-V」と比べて、全長が約200mm長く、全幅が約130mm大きいサイズ感となっています。
内外装のデザインは、主にロサンゼルスにあるホンダのデザインチームが担当。「Neo-rugged」(ネオ・ラギット)というコンセプトに基づき、シンプルで洗練されたスタイルでありながら、たくましさも感じられるアウトドアスタイルのSUVを実現しました。
外観は、ロー&ワイドで流麗なシルエットが特徴で、最上位グレードには21インチの大型ホイールを採用。SUVらしい力強さとスタイリッシュなデザインを両立しています。
また、テールゲートに装着されるエンブレムは従来の「H」マークではなく、新たな書体の「Honda」エンブレムを採用。ホンダのEVブランドを構築するために新たなデザインを取り入れました。
水平基調にデザインされた内装は、11インチのフルデジタルメーターや11.3インチコネクティビティディスプレイが装備された先進的な印象です。最上位グレードには7×3インチのヘッドアップディスプレーを採用し、運転中もスムーズな視線移動で、運転支援などのさまざまな情報を確認することができます。
ボディカラーは、カリフォルニアのタホ湖近くの自然の美しさと色からインスピレーションを得た「ノースショアパール」を用意。さらに内装は、山に降る新雪をイメージした、チャコールとライトグレーの専用内装を採用しました。
さらに、車載向けのコネクテッドサービス「Googleビルトイン」を標準装備。GoogleアシスタントやGoogleマップなどが車内で利用可能。ソフトフェアはOTA(Over the Air)でアップデートでき、常に最新のサービスを受けることができます。
電動パワートレーンは、走行性能と航続距離の両立を目指したといいます。
走行性能では、新型プロローグのために最適化したマルチリンク式のサスペンションをフロントとリアに採用。これまでホンダが培ってきたダイナミクス技術によるスポーティな走りをベースに、シングルモーター(FWD)とデュアルモーター(AWD)の両仕様を設定し、選択の幅を広げました。
特にデュアルモーターは最高出力約288hp、最大トルク約333lb.-ft.を発生する、パワフルな加速と意のままの走りを実現します。
85kWhのバッテリーを搭載し、航続距離はEPA(米国環境保護庁)が定める基準で300マイル(約482km)以上を目指します。
また、DC急速充電では150kW以上の高出力充電にも対応し、約10分で航続距離65マイル(約104km)相当の充電ができるなど、外出先での充電を素早くおこなうことが可能です。
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新型プロローグは2024年冬に米国で発売される予定で、CR-Vユーザーのアップサイジング需要を見込んでいるようです。
米国ホンダは「CR-Vよりも少し大きいサイズで、広いインテリアと優れたハンドリング性能を持つ新型プロローグへと自然に移行すると考えています」と説明しています。