室内灯(ルームランプ)を「走行中には消灯しておく」というのは一般的な常識として認知されている他、巷では「室内灯を点けた状態で走行する」と違反になるともいわれています。
■走行中にルームランプを点灯するのは道路交通法違反?
クルマの室内灯(ルームランプ) は夜間に室内を明るく照らしてくれるので、場所や落とし物を探すのに便利です。
しかし、「走行中には消灯しておく」というのは一般的な常識として認知されている他、巷では「室内灯を点けた状態で走行する」と違反になるともいわれています。
普段利用する機会が少ないけれど、あると便利なクルマの装備に「室内灯」があります。
夜間にスイッチの視認性を高めるために使用したり、物を探す際に使用したりと困ったときに便利です。
ほかにも半ドアの有無を知らせてくれる機能と連動しているので役に立った人も多いはずです。
その一方で前述のように「走行中は室内灯を点けてはいけない」や「走行中に点灯していると違反」という趣旨の声が聞かれることがあります。
またSNSでは「前のクルマの室内灯が眩しい」、「室内灯付いているクルマをどうにかしてほしい」というような声も見受けられます。
走行中の車内灯について、道路交通法には明確な規則はありません。
室内灯を点灯しながら走行していた場合、注意されるケースはあるようですが、明確な違反対象とはされていないのです。
ではなぜ、走行中に室内灯をつけてはいけないといわれるのでしょうか。
それは室内灯が直接の原因ではなく、道路交通法で定められている道路交通法第70条「安全運転の義務」の以下に関係しています。
「車両等の運転者は、当該車両のハンドル、ブレーキその他の装置を確実に操作し、かつ、道路、交通及び当該車両等の状況に応じ、他人に危害を及ぼさないような速度と方法で運転しなければならない。」
この内容において「他人に危害を及ぼさないような速度と方法」という部分がポイントです。
実際に室内灯を点けながら走行した場合に関して、警視庁交通相談コーナーの担当者は次のように話します。
「室内灯を点灯した状態で走行をしても道路交通法違反に該当しません。
そのため、室内灯をつけていて違反の切符をきられるということはありません。
ただし、周りの交通を阻害するような明るさで走行している場合、取り締まりを行う警察官が危険と判断すると、注意および取り締まりをおこないます。
そうした危険となりえる可能性を排除するため、警察では室内灯は停車した状態での使用を推奨しています」
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なお室内灯の色によっては注意が必要です。国土交通省が定める「道路運送車両の保安基準の細目を定める告示」の第62条には、室内灯についてのルールがいくつか定められています。
このルールには「赤やオレンジ」はすべての室内灯で使用が禁止、「青や紫」はフロントガラス付近の室内灯で使用が禁止、それ以外の色については制限なしと捉えることが可能です。