2023年9月中旬頃より、SNSなどでホンダの新型SUVにまつわる投稿が相次いでいます。一体どのようなモデルなのでしょうか。
■カモフラージュ柄も「ホンダエンブレム」は堂々公開
ホンダは2023年2月に、「水素事業の取り組みについて」の発表を実施し、次世代燃料電池システムを搭載した新型FCEV(燃料電池自動車)を発売すると明らかにしています。
この発表から7ヶ月ほど経過した2023年9月中旬頃、ホンダの新型SUV開発車両を目撃したという投稿がSNSなどで相次いでいます。
SNSなどでは、「ホンダの実験車みたいなのいた」「ホンダのテストカー発見」など、実際に目撃した人が写真とともに投稿しているものが複数見られます。
この開発車両はブルーの幾何学模様で覆われているものの、ホンダのエンブレムが残され、さらに水素であることを示す「Hydrogen」の文字が記されています。
ボディサイズはクロスオーバーSUVの「ヴェゼル」や「ZR-V」よりも大きいサイズのようにうかがえ、加えて2車に共通するクーペのようなテール処理ではないことが特徴です。
車名エンブレムはなく、カモフラージュ柄によりボディの詳細なデザインなどは十分に判断できないものの、こうした本格的なSUVボディであることやヘッドライト形状などが、現在北米などで展開されている6代目「CR-V」と類似するものとなっています。
さらに、2月の発表において、国内投入予定のFCEVがCR-Vをベースにしていることを明らかにしており、このクルマが水素エネルギーを用いたCR-VのFCEV開発車両であることがわかります。
一方で、通常開発中の試験車両はボディデザインなどを秘匿するために、渦巻き模様などのカモフラージュ柄を採用するほか、バンパーやフェンダー類にはカバーが取り付けられ、エンブレム除去や、仮パーツの前後ライトを装備するなど、車体の擬装が行われます。
しかし、なぜ水素を用いたホンダ車であることを披露しながら走行しているのでしょうか。開発車両について、ホンダの担当者は以下のように話します。
「2024年にCR-VをベースにしたFCEVを発売する予定で、現在は公道検証のために走行テストを行うため、日本各地を回っています。
このボディの柄はラッピングで、ホンダのデザインセンターで製作されたものです。これはボディの擬装に加えて、水素であることをPRする目的もあり、このような目を引くラッピングを採用しました」
投入予定の新型FCEVはFCEVならでは特徴である、短時間で水素を充てんでき、長距離走行できることに加え、家庭や街中で充電できるプラグイン機能を追加したモデルであることが明かされています。
一方、詳細なパワートレインは不明で、具体的な販売時期なども明かされていませんが、どのようなクルマとなるのか、新型FCEVの動向からも目が離せません。