スバル「BRZ」に「STIスポーツ」グレードが追加設定されることになりました。先代型にもラインナップされていた同グレードですが、現行型ではどのようなモデルとなったのでしょうか。
■「STIスポーツ」&「MTアイサイト」ついに出た!
スバルのFRスポーツカー「BRZ」の新グレードとして「STIスポーツ」が追加設定されました。
初代BRZは2012年にデビュー。現行モデルは2021年にフルモデルチェンジした2代目モデルで、初代・2代目ともにスバルとトヨタが共同開発しており、トヨタでは「86/GR86」として販売されます。
今回、現行BRZが改良を受け、先代モデルにも設定があったSTIスポーツが復活。上質さとスポーティさを兼ね備えた最上級グレードとしてラインナップされました。
一体どのような特徴があるのでしょうか。
BRZ STIスポーツの外観は、ドアミラーとシャークフィンアンテナをブラック化したほか、ホイールはツヤありのダークメタリックとするなど各所を黒で引き締めています。
また、STI(スバルテクニカインターナショナル)がチューニングした証として、ヘッドライトの「BRZ」ロゴをチェリーレッドとし、「STI」エンブレムを前後に装着しました。
内装は、ほかのSTIグレードと同じく「ボルドー×黒」のインテリアで上質さを演出。ボルドーを用いたシートのサイドサポートには「STI」のエンボス加工が施されています。
さらに、スタートスイッチやメーターにもSTIのロゴが入れられ、エンジン始動時にメーターに表示されるアニメーションもSTIスポーツ専用としました。
加えて、ドアパネルやメーターフードに赤いステッチが加えられています。
大人スポーティな内外装のほか、STIスポーツにはブレンボ製のブレーキとゴールドキャリパー、日立アステモ製SFRDフロントダンパーが装着されました。
株式会社スバル商品企画本部 プロジェクトゼネラルマネージャー 小林正明氏は、「ブレンボといえば赤のイメージがあり、先代のSTIスポーツは赤いキャリパーだったのですが、今回はスバルのイメージカラーであるゴールドとしています。ロールのときにはしっかり支え、荒れた路面は吸収が良いセッティングとしました」とコメントしており、より一層スポーティな走りが期待できそうです。
なお、兄弟車のGR86にもブレンボ製のブレーキが装着されるのですが、ブレーキキャリパーは赤、ダンパーはザックス製と、BRZ STIスポーツとは異なるセッティングとなっています。
BRZの一部改良では、MT車にも運転支援システム「アイサイト」が搭載されました。2021年のデビュー時はAT車のみにアイサイトが搭載されていましたが、今回の改良によってBRZ全車への標準装備が実現しています。
新たに開発されたMT車用のアイサイト(Ver.3)にはプリクラッシュブレーキや追従機能付きクルーズコントロール、車線逸脱・ふらつき警報機能、先行車発進お知らせ機能、後方ソナー警報機能のクリアランスソナーが備わり、安全性能や快適性能が向上。
サーキット走行などをおこなう機会が多いスポーツカーということで、不要となるシーンではアイサイトの機能を一時的にオフにすることも可能です。
また、STIスポーツに装備されるブレンボ製のブレーキは、少ない踏力で大きな制動力を得られるという特徴があり、ブレンボのあり/なしでアイサイトの制御を変更しているそうです。
そのほかの一部改良では、ワンタッチウインカーのデフォルト設定を変更。これまで、ワンタッチでウインカーが3回点灯するのがデフォルトでしたが、改良モデルではこの設定がオフになりました。
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ユーザーからはSTIスポーツの復活やMT車へのアイサイト搭載を望む声が多く寄せられており、それが今回の一部改良で実現したことによって先行受注も好調だといいます。
BRZの価格(消費税込)は、Rグレードが330万円から335万5000円、Sグレードが348万7000円から354万2000円、STIスポーツが376万2000円から381万7000円です。