2018年1月開催の「東京オートサロン2018」でホンダは、高級ミニバン「オデッセイ」をSUV化した「オデッセイ クロスクルーザー」を出展しました。斬新すぎる「SUV高級ミニバン」について、改めて多くの反響が寄せられています。
■「えっ…!」まさかの「高級SUVミニバン」があった!?
カスタムカーイベント「東京オートサロン」など、大規模ショーではこれまで様々な新型車やコンセプトカーなどが出展され話題を呼んできましたが、2023年10月にはこれまで行われてきた国内最大の「東京モーターショー」が「Japan Mobility Show(ジャパンモビリティショー)2023」に名称を改め、装いも新たに開催される予定です。
そんな過去のショーでホンダは、斬新すぎる「SUV高級ミニバン」を出展しましたが、今改めてそのコンセプトが再注目されているようです。
オデッセイは、1994年にミニバンブームの先駆けとして登場しました。
その後世代を重ね、現段階での国内最終モデルは、2013年に登場した5代目です。
5代目は、国内向けオデッセイで初の後席スライドドアを採用。
低床・低重心化による走行性能の向上に加え、先代モデル(4代目)に比べ背を大幅に高めたことで室内空間も拡大するとともに質感も向上させ、高級ミニバンとしてのキャラクターを確立しました。
デビュー後も2モーターハイブリッド(e:HEV)モデルを追加するなど、度重なる改良を実施。
さらに2020年11月、内外装のデザインを大幅に変更するマイナーチェンジを行いましたが、わずか1年の2021年12月末に突如として生産終了し、27年続いた歴史に幕を下ろしています。
しかし、それからおよそ2年が経過した2023年4月、ホンダはオデッセイの今冬再導入を発表しました。2021年末まで国内販売されていたモデルをベースに、一部改良を施したものです。
そんな5代目オデッセイをベースに、過去にはコンセプトモデルも誕生していました。
なかでも今改めて注目を集めているのは、高級ミニバン「オデッセイ」をSUV化した「ODYSSEY CROSS CRUISER(以下オデッセイ クロスクルーザー)」です。
アウトドアブームが拡大するなか、キャンプ場などでも映えそうなSUVテイストを加えたコンセプトモデルでした。
2018年1月開催の「東京オートサロン2018」で、ホンダ車の純正アクセサリーなどの企画・製造を行うホンダアクセスが出展した参考出品車です。
ベースモデルは、オデッセイ ハイブリッド アブソルート。ホンダアクセスは発表当時、オデッセイ クロスクルーザーについて次のように説明しています。
「シーンを選ばず洗練された車旅を楽しむためのクロスオーバーミニバン。クラス感を感じさせる上質なデザインと行動範囲を広げる走破性を併せ持ち、非日常の豊かな体験へ導きます」
メーカー直系のホンダアクセスらしくディテールまで凝った仕上げが特徴。外装のみならず内装にもカスタマイズの手が入っていました。
実現性も高そうなコンセプトモデルでしたが、結局市販化には至りませんでした。
■新型「オデッセイ」で“クロスクルーザー”を復活させてみては!? の声も
そんな“オデッセイSUV”に対し、SNSなどで今改めて反響の声が集まっています。
コンパクトミニバン「フリード」などに設定されるクロスオーバーモデルの車名を挙げ「オデッセイ“クロスター”ってアリだと思う」とするコメントをはじめ、「新たな市場が開拓できそう」「なぜ出なかったのだろう」「新型でもクロスクルーザーを見てみたい!」と、期待を寄せる意見が見られます。
一方で「オデッセイを好む客層とはマッチしない」「ニッチな市場だから売れない」と、否定的な意見も見られますが、「ホンダはもともとこういうチャレンジが得意な会社だった。実現して欲しい」と、ポジティブに受け止める声が優勢なようです。
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2023年冬に再導入される新型オデッセイは、上級タイプの「e:HEV ABSOLUTE・EX」のほか、同グレードをベースにした「e:HEV ABSOLUTE・EX BLACK EDITION」、ベーシックタイプの「e:HEV ABSOLUTE」の3タイプが設定される予定です。
販売価格や正式発売日については順次発表される見込みですが、こうしたオデッセイ クロスクルーザーのような新しいラインナップのサプライズ追加についても、大いに期待したいところです。