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トヨタが「全長5m超えの斬新ボディ」の新型モデル「世極」発表か!? ! 初の海外展開? 「センチュリー」は何処から導入?

くるまのニュース 2023年10月3日 14時50分

トヨタ新型「センチュリー」ですが、日本に加えて中国でも販売される見通しであることが判明しました。

■新型「センチュリー」 中国では「世紀」ではなく「世極」として販売確定か

 2023年9月に発表された新型センチュリーはその斬新なボディ形状で海外でも大きな話題となっています。
 
 そんな新型センチュリーですが、日本に加えて中国でも販売される見通しであることが判明しました。

 センチュリーはトヨタが誇るフラッグシップ、最高級のセダンとして1967年に登場しました。

 30年間にわたって初代が生産されたのち、1997年には2代目へとバトンタッチをおこないます。

 最新モデルとなる3代目は2018年に登場したばかりですが、2023年9月にはまったく新しいボディの新型モデルが登場しました。

 全長5205mm×全幅1990mm×全高1805mm、ホイールベース2950mmの新型センチュリーは歴代モデル初となるPHEVでもあり、3.5リッターV型6気筒エンジンにフロントモーターとeAxleを組み合わせたパワートレインとなります。

 新たな時代に向けたセンチュリーですが、発表当初より海外展開の有無が多くにとっての話題の的となっていました。

 トヨタの担当者も「具体的な仕向地や台数は公表できないものの、海外市場も見据えている」としており、もし実現したら初めて本格的に海外展開されるセンチュリーとなります。

 そんな中、新型センチュリーが中国に上陸する予定であることがわかりました。

 この情報が判明したのは中華人民共和国工業情報化部(通称:工信部)の公式サイトです。

 工信部は日本でいうところの経済産業省や総務省の業務を扱う機関となり、中国では自動車メーカーが中国国内で製造する新型モデルを正式発表する前に、その情報を工信部に届け出る必要があります。

 また、各種税制優遇の対象となる新エネルギー車(PHEV、BEV、FCEV)の認可リストも毎月公開されています。

 新型センチュリーの中国上陸は、2023年9月11日に公開された最新の優遇対象車種リストから判明しました。

「乗用PHEV」の項目を見てみると新型センチュリーがトップに記載されているのがわかります。

 届出企業はトヨタの中国法人となっており、モデル名は「GRG75L-CNXGBC2」と記載されています。

 これはすでに日本で発表されている新型センチュリー「GRG75-CNXGB」とほぼ同じ車両型式、同じグレード型式となります。

 違う点は左ハンドルを表す「L」が車両型式の後ろに、そして中国向けを表す「C」がグレード形式の後ろに付与されている点で、アメリカ向けは「A」、カナダ向けは「K」、南アフリカ向けは「N」、インドネシア向けは「D」などと定められています。

■新型センチュリーの中国名は「世紀」ではない? 現地も注目のスペックとは

 また、記載されている商標と車名は「センチュリー=世紀」ではなく「世極」なのも特筆すべき点です。

 中国には正式に上陸していなかったものの、一部では「センチュリー」をそのまま直訳した「世紀」として知られていました。

 それが、トヨタが今回届け出た中国語名は「世極」となっているわけです。

 これにはおそらくビュイックがすでに中国市場限定で販売している高級ミニバン「GL8 センチュリー(中国語名:GL8 世紀)」の存在が影響していると見られます。

 ビュイックのミニバンとの混同や商標問題を避けるために、より歴史の長いセンチュリーのほうが「世紀」という名称を中国市場に寄せた形となります。

 この懸念点が考慮されているあたり、センチュリーの中国上陸はほぼ確実であると見て問題ないでしょう。

 とはいえ、中国語では両者の発音が大きく変わらない(世紀=shi ji、世極=shi ji)ので、そこまで違和感のない新たな車名となっています。

中国の富裕層からはどのような反響が寄せられるのか(画像は日本仕様)

 車名に加え、日本でも明らかとなっていないいくつかのスペックも同じく記載されています。

 工信部に届け出られた情報によると、純電動航続距離は57km、燃費は7.78 L/km(=12.85 km/L)、駆動用バッテリーの重量は155 kg、そして容量が18.12 kWhとのこと。

 航続距離と燃費は日本で公表されている数値と若干異なりますが、これは測定方法の違いによるもので大きな差異はありません。

 この点からも、現時点で届け出られている新型センチュリーの仕様は日本と同一であることがわかります。

 いつ中国向けに正式発表されるかは不明ですが、政府機関への届出がなされたということは発売間近であると判断できます。

 また、最高級モデルともなると中国現地で生産されるとは考えにくく、新型センチュリーは中国で輸入車扱いとなるでしょう。

 その場合、中国は輸入車に対して15%の関税を課しているため、日本よりも高い価格で販売されることは確実です。

 新型センチュリーはすでに中国のネットでも話題を呼んでいますが、中国でもハイランダーと同じプラットフォームである点や、センチュリーにそぐわないV6エンジンを搭載している点を否定的に見る意見が見受けられます。

 とはいえ、ネットの意見の大半は実際に購入を検討している消費者ではないでしょう。

 実際には、中国の富裕層が新型センチュリーをどのように評価するかが気になるポイントとなります。

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