国道2号西広島バイパス「都心部延伸」区間の設計説明会が始まりました。高架道路を東へ伸ばす計画ですが、どのように変わるのでしょうか。
■「都心部延伸」の計画とは
広島市中心部を通る国道2号西広島バイパスの高架延伸事業について、国土交通省広島国道事務所と市が、2023年10月2日から地元住民向けの設計説明会を始めています。どのような計画なのでしょうか。
西広島バイパスは、広島市中区平野町と広島県廿日市市地御前を東西に結ぶ延長19.4kmの道路です。
このうち舟入出口・観音入口から廿日市ICまでの区間は通行無料で4車線(片側2車線)の自動車専用道路が整備されており、現道のバイパスであると同時に、九州・山口方面から山陽道を経由して広島市中心部へ向かう際のアクセス道路としても機能しています。
そして現在、計画されているのは、起点(中区平野町)から舟入出口・観音入口(西区観音本町)までの「都心部延伸区間」2.3kmです。
事業は市の財政難などにより2003年度から凍結されていましたが、要望を受けて3年前から再開されました。
延伸区間は、既存の道路(国道2号新広島バイパス)上に2車線(片側1車線)の高架橋を建設します。
出入口は、上り(広島都心方面)は大手町出口・富士見町出口・平野町出口、下り(廿日市方面)は国泰寺入口・舟入入口(いずれも仮称)に設置。これにより、舟入出口に集中している交通を各出口に分散させ、慢性的な渋滞の緩和を図るといいます。
整備後、舟入本町付近の交通量は46%、市役所に近い大手町4丁目付近は35%減る見込みです。
また、この試算や高架橋脚設置を踏まえ、南竹屋町・国泰寺・市役所前・舟入本町・新観音橋東詰の各交差点で、車線を減らす考えも示されました。
今後は、工事の影響を判断するため、2024年1月から沿線の家屋調査を開始。着工は2024年度を目指しており、工期は7年から8年くらいかかる見通しということです。