ICチップ内蔵の運転免許証が交付される際、暗証番号を2つ設定しています。めったに使う機会がないのですが、一体何に使う番号なのでしょうか。
■運転免許証の2つの暗証番号、覚えてる?
最近の運転免許証には2つの暗証番号が設定されています。
免許更新などの際に設定するのですが、この2つの暗証番号は何のために使うのでしょうか。
現在交付されている免許証にはICチップが内蔵されています。そして、ICカード化されるにともない、本籍地はICデータのみに記録され、外見上は免許証の表示から無くなりました。
免許証のICチップに記録されたデータは、運転免許試験場や免許センター、警察署などに設置された専用の端末を利用することで確認することができるほか、市町村や銀行の窓口でIC免許証を身分証明書として使用することができ、暗証番号の入力を求められることがあります。
そのほかにもオンラインで銀行口座の開設を行う時やスマホ決済アプリを利用する際にも、免許証のICチップをスマートフォンで読み取ることで本人確認できる場面が増えており、その際には暗証番号の入力が必要です。
このように、免許証に記載された個人情報の保護が高まり、オンラインでの利用が可能になるなどのメリットがある一方で、ICチップに記録されたデータはスキミングなどによって不正に読み取られてしまうリスクがあります。
それを防ぐために暗証番号を設定する必要があることから、新たに免許証を取得した時や更新手続きを行う際には数字4桁の暗証番号を2つ決めるよう求められるのです。
この時に設定した2つの暗証番号はそれぞれ別のデータに対応しており、1つ目の暗証番号は免許証に記載されている氏名や住所、生年月日などの情報を読み出すことが可能。
さらに、2つ目の暗証番号を入力することで、顔写真のほか免許証に記載されていない本籍地も確認することができます。
なお、確認端末やスマートフォンで暗証番号を入力する時、3回連続して間違えると、それ以降はICチップに記録されたデータが読み取りできなくなります。
もし3回間違えてロックしてしまうと、解除するためには、運転免許試験場や免許センターのほか、警察署に出向いて手続きを行う必要があり、必ず本人が免許証を持参して申し出なければなりません。
また、暗証番号を忘れてしまった場合も個人情報保護の観点から電話での問い合わせには対応しておらず、オンラインでの変更や確認もできないため、やはり本人が免許証を持参して運転免許試験場や免許センター、警察署に申し出る必要があります。
暗証番号は免許証を更新する度に設定し直す必要がありますが、暗証番号を忘れてしまったり入力を間違えたりしてしまうと、簡単に変更やロック解除ができず、手間がかかるため、交付される暗証番号の控えは持ち帰って保管しておくと良いでしょう。
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免許証に設定した暗証番号は普段ほとんど使う機会はありませんが、本人確認を行う際など突然使うことになるかもしれません。
暗証番号を忘れてしまったり、入力を3回間違えたりしてしまうと、警察署や免許センターに出向いて手続きを行う必要があるため、絶対に覚えておける番号を設定するか、暗証番号の控えを安全な場所で大切に保管しておきましょう。